昼寝

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俳句


助手席に 許す笑顔の 昼寝かな

柔らかき 重みうれしき 昼寝かな

水を打つ 音かすかなり 昼寝人

蚊もさけし 寝顔涼しき 昼寝人

区切りまで 読めぬ定めの 昼寝かな


手料理に 合格点の 昼寝かな

寝返りの 柔らかき風 昼寝覚

待ちきれず 晴着姿の 昼寝かな

物語  読みて昼寝の 約束を

耳かきの 昼寝に誘ふ ひざ枕

 

季語について

◆七月 

夏期は夜が短いのみならず、暑さのために寝苦しく、睡眠不足になりがちである。そこで昼餉を終えて日盛りのころ午睡(ごすい)をする人が多い。

三尺寝(さんじやくね)は職人などが狭苦しい場所で午睡をすることとも、日の陰が三尺動く間だけ昼寝を許されたからだともいう。

昼寝起(ひるねおき)。昼寝覚(ひるねざめ)。昼寝人(ひるねびと)。

 

俳句にまつわる話

  耳かきの 昼寝に誘う 膝枕

  膝枕が夏に適切か?という問題がありました。でも、耳かきをしてもらっているのが、恋人であったらそこはやはり膝枕でなければ、そんな思いで作りました(笑)。

  助手席で 許す笑顔の 昼寝かな

  よく、助手席で寝ると運転手に失礼だなどと言う人もいますが、私はそうは思いません。眠いのを我慢するのは辛いことですから。それを許すのは優しさだと思います。まして、好きな人がデートで疲れ、満足げに助手席で寝ていたら、幸せ一杯胸一杯です(笑)。さらに、眠りながら寝言で<○○さん好き>とかなんとか言われたら……。たまりません……(笑)。

  柔らかき 重みうれしき 昼寝かな

  ラブラブな二人が新居のために引っ越しをする。引っ越しも一段落して、二人でソファに腰掛けお話をしている。ふと気がつくと、右肩に彼女の柔らかい重みを感じ、彼女が疲れて眠ってしまっていることに気づく。

  水を打つ 音かすかなり 昼寝人

 庭に打ち水をするのは、夏を涼しく過ごす生活の知恵。精神的な豊かさを感じさせます。愛しい人、大事な人が昼寝をするそれを少しでも、快適になるように打ち水をする。そんな優しさを感じながら、その音も知らぬ間にかすかになり眠りにつくわけです。

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