立秋

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俳句


提灯の 寂しく揺れて 秋が立つ

砂浜に 夢の抜け殻 今朝の秋

秋立つや 片割れいずこ 桜貝

はらわたの 味わひ深き 今日の秋

名作の ポスター目立つ 今日の秋

 


長き文 ポストに走る 今日の秋

秋立つや 閉ざす心の 七分袖

秋立つや 決意のほどに 髪を切る

ジーパンの Y字に干され 秋が立つ

桜貝 浜辺にそっと 今朝の秋

 

 

季語について

◆八月

おおむね八月八日にあたる。
この日から暦の上では秋だが、実際にはまだまだ暑い日が続く。

鬼貫の「ひとり言」に「秋立朝は、山のすがた、雲のたたずまひ、木草にわたる風のけしきも、きのふには似ず。心よりおもひなせるにはあらで、おのづから情のうごく所なるべし」とある。

秋立つ(あきたつ)。秋来る(あきくる)。今朝の秋(けさのあき)。今日の秋(けふのあき)。

 

俳句にまつわる話

 

 

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