鈴蘭

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俳句

新卒の なれて鈴蘭 咲く季節

句と出会ひ 鈴蘭気づく 狭庭かな

丈山の 庭に鈴蘭 鹿おどし

退院の 道に鈴蘭 過ぎし時

鈴蘭や 床の間飾る 店の品

鈴蘭や 新入生の ゆとり顔

鈴蘭や 守りたきかな 小さき肩  

鈴蘭も 隠れし狭庭 宇宙かな

人知れず 咲くや鈴蘭 何を待つ

故郷思ふ 鈴蘭植ゑし 狭庭かな

 

季語について

 

 

俳句にまつわる話

 
  5月20日(土)の俳句の季語は<鈴蘭>です。毎度のことですが、句を絞り出すために、鈴蘭の咲く所を求めて彷徨い歩きます(笑)。

 今は便利な世の中で、HPを探せば鈴蘭の写真はあります。 でも、写真からイメージはできるというものの、やはり実物を見たいという気持ちは強いです。

 ところが、自分の家の庭に咲いていたんです。それも、もう何年も前から……(笑)。私がいかに庭や花に興味がなかったかの証拠です。俳句を知り、鈴蘭の季語で句を作ることになって初めて庭に鈴蘭が咲いていることに気がつきました。意識してこそ、ものが見える証拠です。

 そこで一句。

 俳句知り 鈴蘭気づく 狭庭かな

人知れず 咲くや鈴蘭 何を待つ

 自分の庭のことは謙遜して、狭庭(さにわ)というのだそうです。これも、俳句独特の言い回しの一つです。

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