残雪

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俳句


しばれると お国なまりに 雪残る

残る雪 あの日に戻す はやり歌

残雪を うまく使ひて 子は遊ぶ

残雪や まだらのだるま 春を待つ

我を重ね 日陰者よと 残る雪


一冬を 越えし未練の 残り雪

幸薄き 背中の影や 残り雪

いとおしき 肩越し見ゆる 残り雪

残雪や おたけび聞こゆ 古戦場

残雪や 陶の狛犬 凛として

 

季語について


  冬の間降り積もっていた雪が、春になってだんだん解けてゆきながらも、なお消え残っていることを言います。

 雪の少ない地方では、たまたま降った春の雪が、日の射さない裏庭とか庭隅などに何日か残っていることもあります。

 残雪以外に、残る雪、雪残る、残り雪とも言います。

 私は残雪から、<未練>とか<さびしさ>とか<春の到来>を感じます。

 

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