枯れ木

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俳句

遠回り 見せたき夜の 枯木立

魔法かけ 枯れ木主役に 変わる夜

枯木立 瓦の町の 薄化粧

枯木立 心にともす 千の粒

白昼に お色直しの 枯木立
 
白壁に ゆれる枯れ木の シルエット

裏方の ありて枯れ木の 再デビュー

風のまま 許す枯れ木の 強さかな

血の管を むきだす昼の 枯木立

枝振りを 競ふがごとき 枯木立
 

 

季語について

 

 

俳句にまつわる話

12/1(土)の栄句会の季語は<枯れ木>でした。皆さんは枯れ木から何を連想されますか?発想の貧弱な朔太郎は「花咲か爺さん」の話を思いだしました。
そして、その現代版が電飾による、イルミネーションだと思ったものです。というわけで、「花咲か爺」の話をインターネットで調べて読んでいたら、自分の思っていたものと少し違っていました。遠い昔に聞いたものだから、忘れてしまった部分もあったのでしょう。きっと皆さんもそうだと思いますので、たまには日本昔話も良いものだと思いますので、ここに書いておきます。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

あらすじ(地方などによりヴァリエーションあり)

心安らかで堅実に暮らす心優しい老夫婦が、一匹の白い仔犬を拾いわが子同然にかわいがって育てる。あるとき犬は畑の土を掘りながら「ここ掘れワンワン」と鳴き始める、驚いた老人が鍬で畑を掘ったところ金貨(大判・小判)が掘り出され老夫婦は喜んで近所にも振る舞い物をする。

それをねたんだ隣人夫婦は無理やり犬を連れ去り、財宝を探させようと虐待した上、期待はずれのガラクタが出てくると逆上して犬を殴り殺し飼い主夫婦にも悪態をついた。

わが子同然の犬を失って悲嘆にくれる夫婦は、犬の死体を返してもらい庭に墓を作って雨風から犬の墓を守るため木を植えた。その木が大きくなったころ、夢に犬が現れて臼を作るように助言する、夫婦が臼を作ると餅をつくたびに財宝があふれ出た。

再び隣人夫婦は難癖をつけて臼を借り受けるが、出てくるのは汚物ばかりで怒って臼を燃やしてしまう。夫婦は灰を返してもらって大事に供養しようとするが、再び犬が夢に出てきて桜の枯れ木に灰を撒いてほしいと頼み、その言葉に従ったところ花が満開になりたまたま通りがかった大名が感動して老人をほめて褒美を与えた。

やはり隣人夫婦がまねをするが、花が咲くどころか大名の目に灰が入り悪辣な隣人は無礼をとがめられて罰を受ける。

で、こんな話しをイメージしながら作った句です。

遠回り 見せたき夜の 枯木立
魔法かけ 枯れ木主役に 変わる夜
枯木立 瓦の町の 薄化粧
枯木立 心にともす 千の粒
 

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