冬支度

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俳句

許すこと母に学びて冬支度

冬支度五欲衰え足を知る

冬支度ロシア文学読み始む

身の丈に合わす生き方冬支度

冬支度気づけば部屋の模様替え
 
街路樹や無駄そぎ落とし冬支度

冬支度草鞋置かれし仁王像

電飾の点けては消して冬支度

里のこと気にする妻や冬支度

大掃除小分けに始む冬支度
 

 

季語について

 

 

俳句にまつわる話


  寒くて長い冬を迎えるためにの準備、
それが冬支度で、秋の季語です。
なお、俳句では立冬(11/7)までが秋です。

 通勤で通る道の街路樹を、クレーン車を使って
豆電球をつけている所に偶然遭遇しました。

 12/1日から碧南ではイルミネーションが始まります。
冬木立が野暮ったい作業着を着たおじさん達によって
美しく化粧をされている、このギャップを句にしたいと
思ったのですが、その力量がなくて残念です(*^_^*)。
そこで、一句。

 街路樹や無駄そぎ落とし冬支度
 街路樹を無骨な男冬支度


 イルミネーションの季節になりました。
名古屋のJR高島屋のイルミも準備万端整っていました。
もう少ししたら点灯なんでしょうが、今年はどんなデザインかと
今から見るのが楽しみです。
 各家庭ごとの電飾も見事で、楽しみのひとつですが、
それもそろそろ試運転の時期に来ています。
そんな風景を読んだ句です。

 電飾の点けては消して冬支度

 忙しさもあって、なかなか冬のスーツに替えることができず、
ようやく11/3の連休の時にそれができました。
でも、最初は衣更えだけと思っていたのに、
気が付けば、室のあちこちの家具を動かして、
模様替えをして自分がいました(*^_^*)。
年を取るとたまには模様替えでもして、気分を変えないと
やってられません(^_^;)。

 冬支度気づけば部屋の模様替え

 冬支度の言葉から、人生の冬支度を連想しました。
来るべき老後を冬と見立て、今の内にそれに備えていくこと、
それが人生の冬支度ですが、
そんな齢になりました(^_^;)。

 そのためには、今までの考え方をチェンジし、
車のスピードから歩くスピードへ
仕事ばかりの人生から、ゆっくり楽しんで行く人生へ‥‥。

 それには、人に許してもらい、愛してもらうために
人を許すことを学ぶ必要があります。
そして、今の自分を認め、満足をすること、
自分らしく無理なく生きて行くことも大切です(*^_^*)。

 そこで一句。

 許すこと母に学びて冬支度
 冬支度五欲衰え足を知る
 身の丈に合わす生き方冬支度


 そういえば恒例だった、年末の大掃除を
やらなくなってどのくらいになるのかな?
おそらく10年は経ったと思います。
大掃除が大嫌いな朔太郎にとって、
あの年末の大掃除は憂鬱なことでした。

 でも、新しい年を迎えるために、
綺麗にそうじをすることは必要なことです。
そこで、一度にやるのは疲れるし、天候にも左右されるので、
今から少しづつ小分けにしてそうじをしていき
年末の大掃除をしないことも老いの知恵かもしれません(*^_^*)。

 大掃除小分けに始む冬支度


 碧南の大浜に海徳寺があり、そこの仁王門には
立派な対の仁王様がいます。
10月の<大浜の俳句大会>で見たのですが、
仁王像に、これからの冬は寒いだろうと
裸足の足下に、草鞋が何足か供えてありました。
でも、その草鞋は人間の足のサイズで、
大きな仁王様の足にはとても合いません。
そのギャップがおかしくて、そして
信心深い人の、やさしい心遣いが感じられ、
心が安らぎました。

 仁王像 草鞋供えて 冬支度
 

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