蕎麦

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俳句

客の入りのぞく店主や蕎麦の味

うどん派の母もうならす老舗蕎麦

外人の箸に目がいく蕎麦屋かな

店員の異人と気づく蕎麦屋かな

外人の蕎麦喰ふ音の気になりぬ
 
蕎麦湯にも老舗の味と誇りあり

盛そばの一枚に足る齢かな

新蕎麦の余韻楽しむ蕎麦湯かな

骨太の父が手打ちの蕎麦の味

初めてのおそるおそるの蕎麦湯かな

 

季語について

 

 

俳句にまつわる話


  私は蕎麦派かうどん派かと問われれば、
迷わずにうどん派と答えます。
それは亡くなった母の影響があったからだと思います。

 私が少年だった頃は、家が貧しくて、
家族で外食をしたことがほとんどなかったのに、
「にかけ」のうまい店を見つけたから、
うどん屋には時々連れて行ってくれました。
おそらく父には内緒であったと思います。

 皆さんは「にかけ」ってわかりますか?
今でもうどん屋のメニューにあるのかな?(*^_^*)
まあ、天ぷらうどんから天ぷらを取ったものと
考えれば良いでしょうか?(^_^;)。
安いけど、うどん本来の味が楽しめるものです。

 そういえば今では釜揚げうどんは珍しくありませんが、
40年くらい前の出始めに、この釜揚げうどんの
おいしさを教えてくれたのも母でした。

 一度だけ、これはうまいと思った蕎麦があります。
20代の後半のころ、長野に出張に行き駅前で食べた
手打ち蕎麦、なぜか白い蕎麦でしたが、
そのうまさは今でも忘れられません(*^_^*)。

 うどん派の母もうならす老舗蕎麦

 蕎麦の季語で俳句を作ることになり、
それでは一度本格的な蕎麦屋で食べて見ようということで
中日文化センターに行った時のお昼に
中日ビルの地下1階にある蕎麦屋に入りました。

 昼というのに客席はまばらで、
その席には年寄りが一人で静かに蕎麦を食べています。
店員の方が客よりも多い店でした(*^_^*)。

 年寄りの一人静かに昼の蕎麦

 そこで盛り蕎麦を注文しました。
ダイエット中なので、これだけにしました(^^;)。

 盛り蕎麦の一枚にたる齢かな

 食べ終わった後に、人生で初めてのそば湯を飲みました。

 初めてのおそるおそるの蕎麦湯かな
 

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