たんぽぽ

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俳句


アンテナを 立てて蒲公英 風を読む

たんぽぽや 夢と希望と 元気の黄

行間に 隠れし思ひ 鼓草

片恋の 夢は饒舌 鼓草

少しだけ 良きことありて たんぽぽ黄

 

さりげなく 季節変わりて 鼓草

寝ころべば 少年の夢 鼓草

少年の 母への思ひ たんぽぽ黄

南吉の 里を歩めば たんぽぽ黄

たんぽぽや 童話の径に 道祖神
 

 

季語について

 

 

俳句にまつわる話

 
  じっと家にいても句が作れないので、
新美南吉の里、岩滑の矢勝川周辺を歩いてきました。
行った時は二月末だったので、まだ春には早く、
たんぽぽもそれほど咲いてはいませんでした。

 咲いているいくつかのたんぽぽは、
たのたんぽぽのさきがけとして
風を読み、仲間に春の様子を知らせるような役割を
はたしているのではと感じました。

 たんぽぽの黄色い花からは元気がもらえます。
一つ前の季語が水仙でしたが、水仙は群れて咲きますが、
それでも寂しく感じました。
それに対してたんぽぽは、群れて咲かなくても、
たとえ一本であっても、
そこから明るさと、元気がもらえる気がします。

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 たんぽぽは、たくさんの花びらが集まっていると思っていましたが、
実はたんぽぽは一枚一枚が一つの花で、
それぞれにおしべとめしべがあります。
この小さな花が集まって一つの花のように見えるのを頭花といいます。

 頭花は明るくなると開き、暗くなると閉じるという開閉運動を
2〜3日繰り返してしぼみます。雨の日等は開きません。
朝はしぼみ、日中は開き、夕方はまたしぼみます。

 古名を鼓草(つづみ草)というのは、
短く切った茎の両端に切れ目を入れ水に放つと
丸まって鼓のような形となることからで、
さらに、「たんぽぽ」という名も鼓の音をあらわしたものだそうです。
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そこで一句。

 さきがけとなりてたんぽぽ風を読む
 たんぽぽや夢と希望と元気の黄
 さりげなく季節移りて鼓草
 ごん狐訪ねし里にたんぽぽ黄
 

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