夏暖簾

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俳句


京漬の 香る地下街 夏暖簾

客引の 勧め上手や 夏暖簾

売子にも 老舗の誇り 夏暖簾

デパ地下に 軍旗の如き 夏暖簾

夏暖簾 売子はんなり 京言葉

蔵元の 塩に利き酒 夏暖簾

板前の 塩ふる手際 夏暖簾

器ごと 冷やすお通し 夏暖簾

天然と 壁に大書の 夏暖簾

百年の 秘伝のたれや 夏暖簾
 

 

季語について

 

 

俳句にまつわる話

 
  夏暖簾とは、夏用の暖簾のことで、
麻で作られた麻暖簾が使われています。
暖簾が変わっただけで、見た目で涼しさを感じますね。

 最近の朔太郎は、俳句を作る時できるだけ実物を見て
作ろうと思っています。
というか、もう想像だけでは句が作れなくなりました(^_^;)。

 というわけで、効率的に句を作ろうと、
暖簾の一杯ある所はどこかと考え、閃いた所が、デパ地下でした(*^_^*)。
で早速、俳句と小筆の間の待ち時間を使って、三越のデパ地下にいきましたが、
まさにそこは夏暖簾の宝庫でした(*^_^*)。
デパ地下はあまり行きませんが、
日本の豊かさの象徴のような所ですね。
不況なんてどこの国の話だとばかり、
老舗が軒を連ねておいしいものが一杯並んでいます。
ダイエット中の朔太郎には目の毒です(^_^;)。

そこで、一句。

 客引の勧め上手や夏暖簾
 売子にも老舗の誇り夏暖簾
 デパ地下に軍旗の如き夏暖簾

 暖簾という言葉から皆さんは何を連想しますか?
朔太郎は、居酒屋、鰻屋、蕎麦屋、呉服屋といろいろですが、
特に夏は鰻が似合うので、鰻屋が……。
半田にも<一心屋>という鰻の老舗がありますが、
うまいことはわかっているのですが、
高くて、なかなか食べに行けません。

 朔太郎には、スーパーで売っている、
中国産の冷凍鰻をチーンして、
鰻丼にするのが身分相応なんでしょう(*^_^*)。
(でも、結構おいしいのもありますよね)

 鰻屋の近くを通ると、暖簾越しに煙と共に香ってくる鰻は
猛烈に食欲をそそります。
朔太郎は、あの香りだけで、ご飯が食べれそうです(^_^;)。
そこで一句。

 天然と壁に大書の夏暖簾
 百年の秘伝のたれや夏暖簾
 

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