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俳句


山里の 寒茶干す村 蜆蝶

知多木綿 紡ぐ紺色 蝶の昼

里山に 淡き昼月 春の蝶

2度3度 水切る石や 春の蝶

山門を 守る野地蔵 白き蝶
 

蝶の昼 座禅枕の 丸みかな

初蝶や 翳れば寒し 足助宿

木綿蔵 蝶舞ふ空の 真青かな

酒蔵に シャトルバス行く 蝶の昼

利き酒に 賑わふ蔵や 蝶の昼
 

 

季語について

 

 

俳句にまつわる話


 3月6日(土)の栄句会の季語は<蝶>でした。
 蝶は一年中見かけますが、単に蝶と言えば季語は春です。
(夏の蝶、秋の蝶、凍蝶などと区別する)

 季語の蝶からは、春の訪れ、
穏やかで暖かいぽかぽか陽気を感じます。
紋白蝶、紋黄蝶が代表的ですが、
小さな蝶のことを俳句では蜆蝶(しじみ)と言いますが、
まさに言い得て妙ですね(*^_^*)。

 俳句的な表現として<蝶の昼>というのがあります。
言葉をひっくり返した<昼の蝶>とは大違いです。
<蝶の昼>とは、蝶が飛ぶような暖かくのどかな春の昼のことで、
別に蝶は飛んで居なくてもいいんです(^o^)。

 それに対して<昼の蝶>は春の昼に蝶が飛んでいることです。
この微妙なニュアンスをうまく言えないのが残念ですが、
そこは感性・感覚の問題です。

 そこで一句。

 山里の寒茶干す村蜆蝶
 知多木綿紡ぐ紺色蝶の昼
 初蝶や酢蔵に淡き昼の月
 酒蔵にシャトルバス行く蝶の昼
 

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