冬めく

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俳句

暮急ぐ 津和野冬めく 天主かな

不動尊 冬めく寺の 神事かな

平家琵琶 海の冬めく 壇ノ浦

冬めくや 異人館の 隠し部屋

タンカーの 汽笛冬めく 馬関かな
 
砲台の 先は冬めく 馬関かな

日溜まりを 借りる寺領や 冬めきぬ

風車 冬めく寺の 地蔵尊

路地裏に 鍋の香りや 冬めきぬ

暮急ぐ 冬めく門司の 猿回し

 

季語について

 

 

俳句にまつわる話


 11月20日(土)の栄句会の季語は<冬めく>でした。

 暮急ぐ 津和野冬めく 天主かな

 津和野は山口県の萩市の近くにあり、山陰の小京都と言われる
古い町並みが有名な所です。
掘割りに沢山の鯉がいることも有名で
その鯉は観光客のやる餌のために丸々と太り、
メタボになっています(*^_^*)。
天主とは天主堂の事ですが、津和野にあった教会は、
クリスマスも近かったので、ひときわ温かい光が
そこから漏れているように気がしました。

 平家琵琶 海の冬めく 壇ノ浦

 下関に赤間神宮があります。
壇ノ浦の戦いで敗れた8才の安徳天皇と、
一緒に海に身を投げた平家の女官達を祭っています。
またそこには耳なし芳一(盲目の琵琶法師で、
平家物語の弾き語りが得意でした)も祭られています。

 砲台の 先は冬めく 馬関かな

 江戸時代は下関のことを馬関と言っていました。
長州は最初は尊皇攘夷でしたが、下関戦争(英・仏・蘭・米との戦い)に
完膚無きまでに敗れたことで、その絶大な力を思い知ります。
そこで攘夷(異国を敵とし断固異国は討つべしとの考え方)を捨て
倒幕へと舵を切りました。
その四カ国との戦いに使われた砲台が
関門橋の見える海岸沿いの公園に並べてあります。

 日溜まりを 借りる寺領や 冬めきぬ

 11/3日の名鉄ハイキングで、豊川稲荷に行きましたが、
その途中の不動明王を祭る寺でお祭りがありました。
そこに着いたのがちょうど昼食の時間だったので、
日溜まりのベンチを探し、塩むすびを食べました。
おいしかったです(*^_^*)。
やはりハイキングにはおむすびですね。

 

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