短夜
俳句 |
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母と共 起きるトイレや 明易き 明易や 四股(しこ)に始まる 朝稽古 微積分 考査の夜の 明易き 短夜や 夜食に母の 塩むすび ホームズと なりて謎解く 明易き |
明易の 臨書に力 ありにけり 明易に 体内時計 合わせけり よきとこで 終わりし夢や 明易き 投げられて 終わる稽古や 明易き 明易し 水が働く 築地かな |
季語について |
俳句にまつわる話 |
夜の時間の長さは、季節によって変化し 最も短いのは、夏至(6月22日ころ)です。 この日の夜の長さは9時間25分で、 昼は14時間35分だそうです。 これを見るといかに夏の夜が短いかがわかりますね(*^_^*)。 この夏の夜の短かさ、はかなさを惜しむ気持ちから 「短夜」という季語が生まれました。 これに対して、春は「日永(ひなが)」、秋は「夜長(よなが)」 冬は「短日(たんじつ)」と言います。 また俳句では短夜と同じことを「明易し」という 別の季語でも表現します。 「夜が短い」「朝が明けるのが早い」のように、 夜を視点にするか、朝を視点にするかによって 同じことでもニュアンスが大分変わって来ます。 日本語の奥深さですね(*^_^*)。 母と共起きるトイレや明易き 今年の暮に7回忌の法要をする母は 要介護4の認知症でした。 5年ばかり患いましたが、養護老人ホームが満員で入れなかったので、 ショートスティなどを利用しながら自宅で介護していました。 そして、認知症の症状がひどくなった最後の1年は 夜だけ妻と一日交代で母と一緒に寝ていました。 困ったのはとにかくトイレに行きたがることです。 (おむつはしていてもその中にはできないみたいですね‥‥) そのため寝室にオマルを用意して、「おしっこ」と言ったら起こして オマルにまたがらせます。でも、出ません‥‥(>_<)。 ひどい時は5分おきに、 でも実際は出ないけど、そんな気がするのでしょう。 そんなわけで一緒に寝る日はほとんど眠られず 夜が明けたものです。 微積分考査の夜の明易き 短夜や夜食に母の塩むすび 考査勉強は徹夜をしても時間が足りないものです。 いつもは長く感じる時間も、その時は意地悪に早く過ぎて行きます。 もう少し早くから勉強すれば良かったと後悔しながら 朝が明けて行きました。 「微かに分かるのが微分、分かった積もりが積分」 なんて言いながら、 微分積分、しっかり勉強したつもりだけど 今となってはすっかり忘れてしまいました(>_<)。 高校3年生の時は人並みに受験勉強をしました。 その頃に高石ともやの「受験生ブルース」が流行っていて 自嘲気味にいつも口ずさんでいました(^^;)。 その中で次の歌詞が私のお気に入りです。 ♪テスト終われば 友達に 全然あかんと 答えとき 相手に優越感 与えておいて 後でショックを 与えるさ ひとよ ひとよに ひとみごろ ふじさんろくに オームなく サイン コサイン なんになる 俺らにゃ俺らの 夢がある いろいろ言っても受験勉強はやはり辛くてきついもの。 そんな時勇気とやる気を与えてくれたのが 小川知子の「夕べの秘密」です。 ♪夕べのことは もう聞かないで‥‥ この歌がラジオから流れてくるとなぜか元気になりました(*^_^*)。 明易し四股に始まる朝稽古 投げられて終わる稽古や明易き 5月の中旬に相撲部屋の朝稽古を見学するツアーに参加しました。 相撲の朝稽古は初めての経験です。 その時に四股(しこ)を踏むことを ものすごく大事にしているなあと感じました。 まさに「四股に始まり四股に終わる」そんな感じでした。 きっと相撲用の足腰を鍛えるためには一番良い方法なのでしょう。 番付の上のものが下のものにつける稽古 もの凄く激しく、さすがにプロだと思わせるものがありました。 「ゼイゼイゼイ」という激しい息づかいが こちらまで伝わって来ます。 稽古の終わりは決まって わざと投げられ、土俵を一回転して 背中に土を一杯付けて終わります。 やっと終わったという安堵感から 土のひんやりした感触が気持ち良いことでしょう(*^_^*)。 稽古で自分を限界まで追い込み、 その限界を超えることで強くなる。 強くなればそれに応じて色々とお金が入ってくる、 典型的なハングリースポーツで、 土俵の中にお金が落ちているとは実にうまい表現です。 金が欲しければ強くなれ、それには稽古をしろというわけです。 朝稽古が終わりと、ちゃんこを食べて昼寝、 昼食は抜きの2食、後はごろごろ‥‥。 これが太るための方法で、 太ることが強さに直結します。 朝稽古以外何もすることがないので、 暇つぶしに花札とか野球賭博などの賭け事をしてしまうと、 野球賭博をしたことの言い訳に上げていた力士もいました。 |