笹鳴き

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俳句

笹鳴きや 畝に休らふ ネコ車

笹鳴きや 軒を連ねし 瓢箪屋

青空を 突き刺す千木(ちぎ)や 笹鳴きぬ

笹鳴きや 屋根に雪止め 美濃の国

道問ひし 媼のなまり 笹鳴きぬ
 
ダム湖へと 続く坂道 笹鳴きぬ

笹鳴きや 白壁囲む 奥の院

笹鳴きや ダム湖に映る アーチ橋

笹鳴きや 孝子の故事を 子に語る

笹鳴きや 孝子の町の ハイキング
 

 

季語について

 

 

俳句にまつわる話


 12月4日(土)の栄句会の季語は<笹鳴き>でした。
笹鳴(ささなき)とは、冬に鳴く鶯のことです。
 夏、山深き所で繁殖した鶯は、冬になると里近くに姿を現し、
木々の枝や笹の葉の間をくぐりながら餌をとり、
<チチチチ>と舌鼓を打つように鳴きます。
これを<笹鳴き>といいます。

 おそらく、笹の葉に隠れて鳴く冬の鶯が、
あたかも笹が鳴くように聞こえたことから
この言葉ができたのではないかと私は想像しています(*^_^*)。

 笹鳴きや畝に休らふネコ車

 ネコ車とは、農作業や建設現場で使う一輪車のことです。
農作業を終わったばかりのネコ車が、畝に横たわっている。
それはネコ車が仕事を終えてほっとしているように見えました。((*^_^*)

 青空を突き刺す千木や笹鳴きぬ

 千木(ちぎ)・鰹木(かつおぎ)は、神社建築の屋根にある部材で、
千木は屋根の両端で交叉させた木のことです。(写真参照)
 神社の千木の直線が、真っ青な冬空を突き刺しているようで、
清々しい気分にさせられました。

 笹鳴きや孝子の故事を子に語る

 養老の滝に近鉄ハイキングで行って来ました。
養老は孝子伝説があまりにも有名です。

 孝行息子が、酒が大好きな目の不自由な老父のために
薪を売って酒を買っていました。
ある日、この息子が山の中で転んで気を失い、
目が覚めるとそこに酒がわき出る泉があったという話です。
出る泉がありました。

 私の前を歩く、三十代の家族連れの
父親が幼い娘に、この話をしているのが聞こえました。
お父さんのプチ自慢ぶりがなんとも微笑ましかったです(^o^)。

 

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