緑蔭
俳句 |
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緑蔭に 塩吹くまわし 干されけり 朝稽古 終えて力士の 緑蔭に 緑蔭に 荒ぶる息を 休めけり 緑蔭や 娘の頑張りを 妻に聞く 緑蔭や リュックに香る 塩むすび |
緑蔭や 長谷寺までの 里程標 緑蔭に 神のおわせし 古道かな あの角の あの緑蔭までと 歩みけり 緑蔭や 妊婦ごくごく 水を飲む 緑蔭や 市バスの停まる 城の門 |
季語について |
俳句にまつわる話 |
緑蔭とは、夏に大きな木によってできる木蔭のことです。 その涼しさ開放感は、オアシスのような存在です。 あの角の 緑蔭までと 走りけり 私はマラソンが嫌いで苦手です。 それは私が精神的に弱く、ちょっとえらくなると止まって 休むことばかり考えてしまうからです。 今でもその弱さは同じですが……(^_^;)。 幸い今はマラソンを無理にやらなくても良いので助かりますが、 中学や高校時代は授業のため、 どうしてもマラソンをして完走しなければなりませんでした。 マラソンの時は、えらくなるとあの角まで頑張ろう、 そしてあの角で立ち止まって少し休もうと考え、 それを目標にして、なんとか走り続けます。 そして、なんとかその角に辿り着くと休まずに、 今度は、あの木の所まで行って休もうと考えるわけです。 このように、身近な目標を見つけそこまで頑張り その目標にたどりつくと、また次の目標を見つけ頑張るということを 繰り返すことによって苦手なマラソンを克服し、 何とか完走することができました。 これは、マラソンだけでなく、自分の人生にも言えることです。 「えらい」とは「偉い」の意味ではなく、 三河弁では辛いとか、疲れた、きつい時に使います。 |