立秋

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俳句


薪売る 山の土産屋 秋立ちぬ

踏ん張る ガイドのこむら 秋立ちぬ

腹回り 気になるスーツ 今朝の秋

清里に 人の隙間や 秋立ちぬ

食欲を つれて来る風 秋立ちぬ
 

よく喋り 笑ふガイドや 秋立ちぬ

秋立てど 老ひても消えぬ 嫉妬かな

今日の秋 徐々に立位置 決まりけり

ばてばての 吾に甘露や 今朝の秋

職退けど 気力溢れし 今朝の秋

 

季語について

 

 

俳句にまつわる話


 8月7日(土)の栄句会の季語は<立秋>でした。
立秋は毎年8月7日頃で、今年は8月8日でした。
暦の上では秋とはいえ、夏真っ盛りで
とても秋とは思えませんが、
それでもこの日からは、残暑見舞いに変わります。

 俳句では、立秋と同じ意味の季語として<秋立つ>
<秋来る><今朝の秋><今日の秋>があります。

 7月の下旬に日帰りのバスツアーで
八ヶ岳&清里に行って来ました。

 とにかく高原はさわやかで、風は涼しく、
人間を人間らしくさせてくれます。
人間が正常な思考回路を働かせるには、
この程度の環境が絶対必要です(*^_^*)。

 八ヶ岳の麓に赤い橋があり、
その橋の中程に佇み、下をのぞくとそこから
涼しい風が吹き上げてきて、とても気持ちが良かったです。
その赤い橋の近くの土産屋に薪を売っていました。
誰が買うのでしょうか(*^_^*)?
山深い里では、まだ真夏であっても、
既に薪を用意しているわけですから、
すぐそばに秋が来ているのでしょう。

 薪売る山の土産屋秋立ちぬ

 八ヶ岳にあるホテル(冬はスキー客で賑わうホテル)で
ランチバイキングを食べました。
幸い、その日が甲州ワインの飲み放題の日になっていたので、
普段ならビールですが、ただで思い切りワインを飲みました(*^_^*)。

 もちろんクーラーはありません。
ホテルの係の人が「ここはクーラーは一切使わない天然のクーラーです」と、
入ってくる団体客に、繰り返し言っていたことが印象的でした。

 食堂の窓から入ってくる天然の涼しい風が
食欲を呼びます。

 食欲をつれて来る風秋立ちぬ

 日本一高い所を走る小海線に乗るために、
日本一高い駅(駅の標高は1,345.67m)の野辺山駅から、
清里まで電車に乗りました。
そして、清里の駅前を1時間ばかり散策。

 日が照っていて、その日は結構暑かったです。
人が一杯で、避暑地として
若い女性に人気のある町であることがよく分かります。
きっと大混雑の清里に
来る人が減ってきたら秋が来るのでしょう。

 清里に人の隙間や秋立ちぬ
 

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