空蝉
俳句 |
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空蝉や 飯盛山の 自刃跡 空蝉や 三間浄土 光堂 空蝉や 石垣だけの 青葉城 引き際は 清くありたき 蝉の殻 責任も なければ淋し 蝉の殻 |
聞く自由 聞かぬ自由や 蝉の殻 走り根の 岩裂く寺や 蝉の殻 金色の 涅槃浄土や 蝉の殻 井戸塞ぐ 桁に空蝉 鶴ヶ城 職退きて 見ゆる景色や 蝉の殻 |
季語について |
俳句にまつわる話 |
空蝉(うつせみ)というと、何か哲学的な香りがしますが、 簡単に言えば、蝉の殻です(*^_^*)。 私は18才まで愛知県蒲郡市に住んでいました。 土地は借りていて、家だけは自分の所有、 40〜50年前には結構そういうことありました。 土地が100坪くらいあって、庭にはイチジクの木 夏みかんの木などがあって、 今考えると随分贅沢な環境の家に住んでいました。 夏になると、夕方庭でいる蝉の幼虫(蝉殻に入った状態)を 蚊帳の中に入れておくと、朝方にきれいな緑色の羽をもった 生まれたての蝉が蚊帳の中にいて、その美しさに恍惚としたものです。 真夏の夜の夢ですね(*^_^*)。 今はなき家の裏庭蝉の殻 少年に眠られぬ訳蝉の殻 昨年の7月中旬に福島、宮城、岩手に 3泊4日の旅をしました。 芭蕉の「奥の細道」を辿る旅と、格好つけて行ってきました。 その旅先を3.11の東北大震災が襲ったわけで、 映像を見てびっくりしました。 後1年ずれていたら、同じ旅はできなかったでしょう。 福島(会津若松)では、白虎隊が鶴ヶ城を眺めながら 自刃して果てた、飯盛山に登りました。 また、その時は天守閣は幌をかぶり改修工事中でしたが、 鶴ヶ城にも行きました。 幌被る古城の天守蝉の殻 空蝉や飯盛山の自刃跡 山形では、芭蕉の蝉の句 (静けさや 岩にしみいる 蝉の声)で有名な <山寺>に登りました。 切り立った岩肌に仏が掘られ、その間に千の階段があります。 走り根の岩裂く寺や蝉の殻 そして岩手では、今回世界遺産に登録された 中尊寺と毛越寺(もうつうじ)に行きました。 金色の涅槃浄土や蝉の殻 空蝉や三間浄土光堂 |