岩魚

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俳句


化粧塩 岩魚の勇姿 留めけり

淡泊な 岩魚に旨し 化粧塩

化粧塩 背筋を伸ばす 岩魚かな

歯を剥きて 睨む岩魚の 無念から

岩魚焼く 信濃訛の 店主かな

 

奥飛騨の 囲炉裏にカカザ 岩魚焼く

満天の 星を友とし 岩魚焼く

渓谷の 景となりけり 岩魚釣り

飛騨の宿 岩魚の後の 朴葉味噌

塩焼きの 岩魚に青き 朴葉かな
 

 

季語について

 

 

俳句にまつわる話


  6月30日(土)の栄句会の季語は、岩魚でした。
岩魚は、山間の渓流に棲む鱒(ます)の類の魚で、
川釣の好きな人のあこがれの魚で、
渓流の王様と呼ばれています。

  味は淡泊で、塩焼きが主な食べ方です。
釣りをほとんどしたことのない私は、
岩魚を知りませんでした(;>_<;)。

 それでは俳句ができないので、
釣りに行くのは無理としても、
食べることならできると、
金山にある「木曽屋」(郷土料理の店)に
友達と行って来ました。

  4200円のコース料理で、
その中にお目当ての「岩魚塩焼」があり、
そこで初めて化粧塩という言葉を知りました。

 化粧塩とは、魚を焼くときに、
焼き上がりを美しく見せるために、
焼く直前に魚の表側に塩を振ることだそうです。
特に焦げるのを防ぐため、
尾やひれにまぶすように塩をたっぷりとつけます。
そうすることで、綺麗な姿で焼きあがります。

 私は淡泊な岩魚に、尾鰭の化粧塩を付けて食べました。

  化粧塩 岩魚の勇姿 留めけり
  淡泊な 岩魚に旨し 化粧塩
  歯を剥きて 睨む岩魚の 無念かな

 渓流釣りどころか、釣りもほとんどしたことがない私、
以下は想像して作った俳句です(*^_^*)。
 釣った魚をすぐに河原で焼いて食べる、
それはそれはおいしいことでしょう(*^_^*)。

 満天の星を友とし岩魚焼く
 渓谷の景となりけり岩魚釣り
 

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