冴返る

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俳句


満開の 神籤の花や 冴返る

声合わせ 走る球児や 冴返る

冴返る 足湯に笑みの 溢れけり

冴返る 弟子を貫く 師の気合ひ

足踏みの 野球少年 冴返る
 

いの一番 入る稽古場 冴返る

蹲踞して 放つ一声 冴返る

冴返る 南吉生家 土間堅し

冴返る 天に突刺す 金の千木

独り舞ふ 太極拳や 冴返る
 

 

季語について

 

 

俳句にまつわる話


 2月18日(土)の栄句会の季語は<冴返る>でした。

<冴返る>とは、立春が過ぎた後、
一度ゆるんだ寒さがもう一度ぶり返すことです。

 よく似た言葉に<寒の戻り>がありますが、
寒の戻りとは、晩春の頃に寒さが一時的にぶり返すことで、
両者には早春と晩春の違いがあります。

 冴返る 女はノラの 血を秘めて

 イプセンの<人形の家>を読みました。
ネットブックの「青空文庫」にあったので無料でした(*^_^*)。

 有名な戯曲ですが、私は読んだことがなく、
女性の自立を描いた作品という
程度のことくらいしか知りませんでした。

 この作品は、1879年イプセンによって書かれた戯曲で、
弁護士ヘルメルの妻ノラを主人公にして、新たなる時代の
女性の姿を世に示しました。

 銀行の頭取に出世したヘルメルにノラは
人形のように可愛いがられています。
しかしノラには夫に内緒の秘密がありました。
それは、かつて夫の命を救うために、
夫に黙ってした借金がありました。
その秘密がばれてしまった時の夫の態度から、
夫が自分を独立した人間として見ていないことに気づき
ノラは夫を捨てて家をでます。

 声合わせ 走る球児や 冴返る

 冬の野球部。
今はわりと早くボールを持つようになりましたが、
昔は暖かくなるまでボールを持たせない方針だったようで、
冬はもっぱらランニングでした(^^;)。

 学校によってかけ声の違いはありますが、
声を掛け合いながらランニングをする野球部。
足腰を鍛えることが野球を強くすることにつながる
との指導者の言葉を信じ、
ひたむきに走っている姿は清々しいものがあります。

 満開の 神籤の花や 冴返る

 神社のお神籤(おみくじ)は、
吉以外は神社の木に結んで厄を祓います。
 ひと気のない、冴え返る神社に
満開のお神籤の花咲いていあす。
それは人が春を待つように、
良き運勢が来ることを願っているようです。

 2月19日(日)に近鉄ハイキングで<蟹江>に行ってきました。
3枚の写真、一枚目は尾張温泉の足湯です。
歩道の脇にある無料の足湯で
ハイキングの人が一杯入っていました。

 冴返る 足湯に笑みの 溢れけり

 2枚目は相撲取りの足形です。
足湯のある歩道に、足形の陶板があちこちにはめてありました。
どのくらい大きいのかと、
靴を脱いで朝青龍の足と自分の足を比較してみました。

 3枚目は村社の神殿の千木(ちぎ)です。
 
 冴返る 天に突刺す 金の千木
 

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