冬ざれ

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俳句

過去に住む 惚(ほう)けし母や 冬ざれぬ

冬ざれの 街に媚び売る 猿回し

窯路地に 欠けし土器(かわらけ) 冬ざれぬ

堅麺に 拘る老舗 冬ざれぬ

子に還る 母と添寝や 冬ざれぬ
 
冬ざれを 脱ぎて待ち人 来たりけり

延命を 拒みし夜の 冬ざれぬ

看取ること できぬ宿命(さだめ)や 冬ざれぬ

冬ざれの 人は時追ふ 如くかな

冬ざれや むせぶ汽笛の 異国船
 

 

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