浴衣

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俳句

宿浴衣 平家縁の 陣太鼓

天守より 見ゆる篝火 藍浴衣

初踊り 仕草幼き 白浴衣

一斉に 踊り浴衣の 漣動く

マネキンの 小顔に似合ふ 浴衣かな

 
菅笠に 隠す恥らひ 白浴衣

店番の 娘の浴衣 陶器市

湯上がりの 浴衣揃ひし 百畳間

湯上がりの ゆるやかに着る 浴衣かな

看護師の 赤きペディキュア 藍浴衣

 

季語について

 
 7月7日(土)の栄句会の季語は<浴衣>でした。

 私が浴衣から連想するものは、
涼感 夏の夜 花火大会 夜店
旅館での浴衣 盆踊りや阿波踊りの踊り浴衣などかな。
浴衣姿の素敵な女性と
デートをしたいというのが今も変わらぬ憧れです(*^_^*)。
今で実現できず(;>_<;)。

 武豊のイオンに行った時、
エスカレーターを上がったすぐの所に浴衣売場が新設されていて、
浴衣で俳句を作らなければと思っていた私には、
グッドタイミングでした。

 どの浴衣も素敵に見えたのは、マネキンが小顔で、
長い手足だからでしょうね。

 マネキンの 小顔に似合ふ 浴衣かな

 私の好きな俳人の黛まどかの句に
「彼の目となりて水着を選びけり」という句がありますが、
それをまねて「彼の目となりて浴衣を選びけり」とすると、
恋する乙女の姿がぱっと浮かんできます(*^_^*)。

 大学を卒業して最初に勤めた会社は
建築関係の会社の名古屋支店でした。
その頃はバブルの弾ける前で、
年に一度、全国の支社が温泉地に集まるという
慰安旅行を、費用会社持ちでやっていました。

 宴会では恒例の支社対抗の隠し芸大会があり、
新入社員であった私は半ば強引に
隠し芸の練習をさせられ、出演をしました。
その頃はシャイであった私は辛い思いをしましたが、
今となってはよき思い出となっています(*^_^*)。

 湯上がりの 浴衣の揃ふ 百畳間

 温泉地の旅館に泊まると、その地方の名物である陣太鼓を
見せてられることがあります。
大太鼓の音は腹に沁み、人間の本能に訴えかけます。
昔から盆踊りは男女出会いの場であり、
大太鼓に恋が芽生えたのもわかる気がします。

 宿浴衣 平家縁の 陣太鼓

 金華山の山頂にある岐阜城(信長の居城)の天守より
眺める夜景はなかなかのものです。
漆黒の長良川に鵜飼の篝火が見え、
隣に藍浴衣の美人でもいれば絵になります(*^_^*)。

 天守より 見ゆる篝火 藍浴衣

 阿波踊りは自由な闊達な男踊りと、
規律正しく、一糸乱れずに踊る女踊りがありますが、
私は女踊りの方が好きです。

 一斉に 踊り浴衣の 連動く
 

 

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