風車

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俳句

笑ふ顔 見たさに回る 風車

潮騒の 寺に水子の 風車

焼きそばの 屋台並ぶ子 風車

トントンと 叩く母の手 風車

子の機嫌 取るかに回る 風車

 
風車 五体満足 のみ祈り

あの世から この世吹く風 風車

縁先に 商ふ薬 風車

石一つ 積みて水子の 風車

 

ずる休み 吹きて紛らす 風車
 

 

季語について

 

 

俳句にまつわる話

 風車(かざぐるま)は夏の季語ですが、
ドンキホーテの風車(ふうしゃ)は違います(*^_^*)。
風車の回る景は、さわやかな五月の風(薫風)によく合っていると思います。

 私が風車から受けるイメージは
幼い日々の追憶や
少女が幼い妹をおんぶして子守する夕暮れの風景です。

 特に強烈なイメージとしてあるのは、水子寺で見た赤い風車です。
水子の霊を慰めるために、お参りをした人がそっと置いていったのでしょう。
旅行に行った時に、各地の水子寺でよくそんな風景を見ました。

 自分には水子が3人いて、
内海の近くの水子寺に永代供養をしてもらっています
その当時は、家内からは、
ことあるごとにそのことを言われて、
そのたびに、なにか後ろめたいような、懺悔の気持ちが湧きました。
でも、最近は聞かなくなりました。

 潮騒の 寺に水子の 風車
 あの世から この世吹く風 風車
 石三つ 積みて水子の 風車

 昔はお祭りとかイベントがある時の夜店は、
カーバイトを使って灯り取りをしていました。
今では使われなくなったカーバイトですが、
その鼻を突く強烈な刺激臭は今でも記憶の中に残り、
夜店のことを思い出させてくれます。

 夜店で売られていた風車、その遠い日の記憶に
一抹の寂しさを感じるのは私だけでしょうか?

 カーバイト 記憶の中の 風車
 

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