春昼
俳句 |
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春昼の 畝に休らふ 猫車 パレットに 作る花色 春の昼 駅ごとに 睡魔乗込む 春の昼 春昼や チワワ鎮座の ベビーカー 軽トラに 商ふ野菜 春の昼 |
寄掛かる 肩の丸みや 春の昼 空白を 埋めし花色 春の昼 春昼や 音無き団地 佇みぬ 地野菜を くるむ地方紙 春の昼 遮断機の 朽ちし廃線 春の昼 |
季語について |
俳句にまつわる話 |
3月16日(土)の栄句会の季語は<春昼>でした。 春昼、春の昼から受ける感じは、 春本番、のどかさ、そしてゆっくりと 流れていく時間です。 春昼の 畝に休らふ 猫車 猫車とは、一輪車のことで、土木作業用のものが すぐに思い浮かびますが、農作業でも使います。 田植え前の春田、その畝に疲れを癒すように 横たわっている猫車、春ののどかな田園風景です。 パレットに 作る花色 春の昼 名鉄ハイキングで、知多市の佐布里池(そうりいけ) に行ってきました。 知多半島では梅と言えばここというくらいに 有名な場所です。 私は4度目になりますが、 平日でも梅のシーズンは満員で、 駐車場の心配をしなければなりませんが、 今回は朝倉駅からのハイキングなので安心です。 その時は梅が満開の時で、人で溢れていました。 写生大会もやっていて、子供だけでなく、 大人も参加していました。 画用紙いっぱいに梅の花 その花色を作るために、 絵の具をパレットに混ぜています。 写真も良いけど、絵心があれば、写生も良いものです。 春昼や チワワ鎮座の ベビーカー 梅園で見た風景です。 ベビーカーに赤ん坊ではなく、チワワがちょこんと座っていました。 飼い主が自分の子供のように可愛がっている、 その愛情の程が偲ばれます。 犬に洋服を着せるとか、 このベビーカーのようなことは時代を感じますが、 果たして犬にとっては幸せなことなのでしょうか? それもこれも日本が豊かで平和な証拠ですね。 駅ごとに 睡魔乗り込む 春の昼 電車に限らず、春の昼は眠たくなるものです。 特に食事の後はどこからともなく睡魔が襲ってきます。 各駅停車の鈍行電車には、一駅ごとに睡魔が乗り込み 乗客を夢の中へと誘っていきます。 寄り掛かる 肩の丸みや 春の昼 たまたま隣に若く素敵な女性が座わり、 その彼女が電車の揺れに身を任せながら、 仕事の疲れなのか、うとうととしてしまいます。 そして、いつしか、深い眠りに入り、 無意識に私に寄りかかってきます。 その時に感じた、柔らかい肩の丸みを詠みました(*^_^*)。 |