夕焼

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俳句


湖東への 旅の終止符 大夕焼

大夕焼 影絵の如き 比叡かな

縁側は 夕焼け母の 理髪店

内職の ミシン踏む母 夕焼雲

夕焼けて 友一人抜け 二人抜け
 

母の呼ぶ 声に抜け来し 夕焼かな

ゴム跳びの スカートひらり 夕焼空

逆上がり できぬ悔しさ 夕焼けぬ

夕焼や 風巻き起こし めんこ打つ

夕焼に 明日の力を もらひけり 
 

 

季語について

 

 

俳句にまつわる話


 7月20日(土)の栄句会の季語は、<夕焼>でした。

 湖東への旅の終止符大夕焼
 大夕焼影絵の如き比叡かな

 夕焼と聞くと、すぐに思い出すのは、
湖東三山へのバスツアーの時に見た
比叡山の大夕焼です。
信長の焼き討ちのように、
比叡山が夕焼けで真っ赤に燃えていました。

 縁側は夕焼母の 理髪店
 内職のミシン踏む母夕焼雲

 初めて床屋に行ったのは高校生になった時、
それまでの丸坊主から、髪をのばすために
理髪店にいくようになりました。

 それまでは縁側で、母のバリカンで
坊主にしてもらっていました。
夕焼けに染まる縁側、母の床屋の開店です。

 50年も前は専業主婦が一般的でしたが、
その代わり家で内職をしていました。
母はミシンの内職をしていて、
縁側からミシンを踏む母の姿を見るのが好きでした。

 夕焼けて友一人抜け二人抜け
 ゴム跳びのスカートひらり夕焼空
 夕焼や風巻き起こしめんこ打つ

 子供の頃は学校から帰ると家にいることはほとんどなく、
外でみんなと一緒に、ご飯だと母が呼びに来るまで
夢中になって遊んでいました。

 でも、母の声が聞こえると、遊びの場から、
一人抜け二人抜けして友達がいなくなります。
それは淋しく、羨ましい気持ちでした。
早く呼びに来てほしい、でももっと遊びたいと
複雑な心境でした。

 子供の頃の代表的な遊び、
男の子は、めんこ、独楽回し、缶けり
女の子は、ゴム跳び
一緒にやるのが、花いちもんめ、かくれんぼです。

 めんこは私の生まれた蒲郡では
「ぺっしゃん」と呼んでいました。
相手のめんこを、裏返すと勝ちで相手のめんこがもらえます。
勢いをつけて、地面に打ち付け、
風を巻き起こして裏返します。
その音から、ぺっしゃんと言われるようになったのだと思います。

 女の子のゴム跳び、「村の鍛冶屋」を歌いながら、
リズムよくとぶ姿に見とれていました。
スカートがひらりひらりするのが、色っぽかったですね。
 

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