向日葵

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俳句


日に恋す 若き向日葵 一途なり

向日葵の 顔向く先に 展望台

月光に 万の向日葵 黙祷す

向日葵の 下百万の 兵眠る

玄関に 向日葵活けて 僧を待つ
 

大輪の 向日葵支ゆ 太き首

向日葵の 万には万の 顔ありぬ

向日葵の 愚直に分を わきまえぬ

向日葵や 兵の無念を 抱きて咲く

向日葵に 元気貰ひて 出勤す

 

季語について

 

 

俳句にまつわる話

 
  私が向日葵から受けるイメージは、
明るさ、元気、活力、夏本番などのポジティブなものと
往年のイタリア映画の名作<ひまわり>から、
戦争、悲劇、別れ、屍などのネガティブなものがあります。

往年のイタリア映画というと、
ソフィアローレンとマルチェロマストロヤンニを思い出します。
あの当時のイタリア映画はほとんど二人が主演していました。
ソフィアローレンの大きな口と大きな目は個性的でした。

 映画「ひまわり」は若い時に映画館で見て感動し、
その後もう一度ビデオで見ました。

 ロシアの高原に見渡す限りのひまわりの畑、
その一つ一つが、ロシア戦線で思いを残し死んでいった兵士達なんです。
その時に流れる音楽が素晴らしく、涙なくしては見られませんでした。
戦争によって、好きな二人が引き裂かれることで、
さらなる悲劇が生まれます。

 いまでも<向日葵>を思うと、映画のラストシーンである、
一面のひまわり畑が目の前に現れます。

 月光に 万の向日葵 黙祷す
 向日葵の下 百万の 兵眠る
 向日葵や 兵の無念を 抱きて咲く

 向日葵について、ネットで調べて見ました。
和名の由来は、太陽の動きにつれて
その方向を追うように花が回ることからです。
ただしこの動きは生長に伴うものであるため、
実際に太陽を追って動くのは生長が盛んな若い時期だけだそうです。

 日に恋す 若き向日葵 一途なり
 向日葵の 顔向く先に 展望台

 南知多にある観光農園<花ひろば>に
向日葵を見に行ってきました。
入場料大人600円を払うと、一人五本、
好きな向日葵の花を切って持ち帰ることができます。

 10万本の向日葵は、圧巻の風景です。
そして、みんな同じにように見える向日葵の花、
一つ一つをよく観察すると、違いが見えてきます。

 向日葵の 万には万の 顔ありぬ
 大輪の 向日葵支ゆ 太き首
 

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