日々の思い

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<h17.11.09>

華氏911の感想です。

 今年のカンヌ国際映画祭の最高賞パルムドールをとった作品で、ブッシュ批判で話題になっていた作品です。前評判が高かったので、楽しみにして行ったのですが、映画としてはそれほどではなかったです。ただ、徹底的にブッシュ政権を批判しているので、ブッシュ再選の最大の敵と言われる意味はわかりました。

 イラク戦争をアメリカの階級社会を守るためのもの。つまり金持ち階級の繁栄のために、アメリカの貧しい階級をイラクに送り、石油の利権や軍需産業の繁栄に利用した。この構図の裏には、現政権と国際的大企業との癒着がある、それを徹底的に追及しています。どこの国の政権も同じことをしていると、今さらながら知らされました。戦争で死んでいくアメリカの若者、そのほとんどが貧しい街の志願兵(仕事がなくて兵隊になるのが唯一の生きる道)です。

 イラクの戦後復興の話が出ていました。大企業にとってこれほど美味しい話はないそうです。イラクでまだ血が流れているのに、国内の富裕層ではイラクで儲ける商売の話をしているのですから、死んだ兵士の親はたまったものではありません。イラク戦争のきっかけが、9月11日に起こった貿易センタービルへの飛行機によるテロです。この映画の題名の911はそこからきたものと思います。テロを撲滅するための戦争、それがイラク戦争の大儀名文だったのですが、本当にそうかな?と疑問を投げかけ、誰のための戦争だったのかを追求したのが、この映画のテーマだったわけですが、ムーア監督はブッシュ(アメリカの特権階級)のためのものだと言い切っています。

 

 

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