日々の思い

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<h16.12.20>

ハウルの動く城を見てきました。

 日曜日の夕方見てきました。広い劇場で1/10くらいの入り。私の4つ向こうに小学生か幼稚園くらいの兄妹が3人だけで座っていました。最初はお母さんが席に案内して、<じゃあね〜>といって帰って行きました。他の映画を見るのでしょうか?それとも、パチンコかな?いずれにしろ、割り切ったお母さんです(笑)。その気楽さがうらやましかったです。

 絵がとても綺麗で丁寧に書き込んでいることがわかります。動きや表情が生き生きとしているし、登場人物が個性的で魅力的なことは、今までの宮崎アニメと共通しています。でも……。何かもの足りなかった。

 内容が難しかった、というより何を言いたいのかはっきりしなかった。魔法使いのハウルが戦争反対のために戦っているのはわかるのですが……。戦争といえば国と国との戦い、この映画でもそうですが、そこにいろいろな魔法使いが入ってくるからややこしい、一体ハウルはどこの誰と戦っているの?そんなことを思いながら見ていました(笑)。おそらく、どんな理由にしろ戦争はいけない、苦しむのは罪もない人々だ、それを言いたかったのだと思います。

 予告編で何度も見て、大きな誤解をしていました。それは、90歳のおばあちゃんが20代の美しい青年、気の弱い魔法使いに恋をすると……。え〜、そんな年の離れた恋愛もあるの?愛があれば年の差なんて、これぞ究極の恋だ、これは映画を見て確かめなければと思ったわけです(笑)。でも……。

 ヒロインのソフィは心の優しい少女です。亡くなった父親の仕立屋を継いで、1人頑張って仕事をしています。母親は派手でいわゆる飛んでいる人、娘より自分の恋が大事といった感じの人、妹もその血を引いて人付き合いがメチャ上手な人気者。でも、ソフィは地味で堅実な心優しき少女。きっとお父さんに似たのでしょう。

 そんな彼女がある日街で美青年のハウルに助けられます。きっとその時にお互いに一目惚れをしたんでしょう。そんなハウルに嫉妬した魔女によって、90歳のおばあちゃんにされてしまいます。少女から一気におばあちゃんになった時のソフィの驚き方が見物です。そして、その後とった行動がソフィの人柄を表していました。人の迷惑になりたくない、人を助け人の役に立ちたい。

 ソフィの優しさは、憎むべき魔女をも許し、家族同様の面倒を見ます。そこまでやるか〜〜と思いました。意地の悪い私は、今こそいじめるチャンスだと思ったのですが……。

 <男は守るべきもののために戦う>。ソフィの献身的な愛情に、ハウルもいつしか応え、初めて守るべきものができます。今までの自分は何のために戦ってきたのか?このむなしい戦いを終え、これから先はソフィと家族を守るために戦うという目的ができた。ハウルは気弱な魔法使いから、正義の心を持った強い魔法使いへと変わることができたのでした。

 

 

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