日々の思い

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母の死

 私の母が1月1日の午後1時に亡くなり、1月3日の19時からお通夜、4日の13時から告別式を行いました。

 79歳でした。死因は心不全でしたが、アルツハイマーを含めて満身創痍、人間ここまでやせられるのかと思うほどのやつれかたでした。

 母は父を6年間に亡くし、そのすぐ後に重いアルツハイマーにかかりました。自分のいる場所、自分の名前さえわからない時もありました。

 しかし、最後には親戚や家族の者と、しっかりした意識の元に別れることができました。このことが不思議で、奇跡のような感じがしました。

 今は、5年間の苦しみから解放され、昔の明るい母に戻っていることでしょう。

 アルツは人格を破壊する怖い病気です。重いアルツの母が、本当に生きていたと言えるのか?生きていく意味があったのか?そんなことを何度も考えました。

 でも、今は母が生きていた意味がわかるような気がします。棺に花を入れて最後の別れをする時、何人もの人が「今までありがとう」と言っていました。ありがとうといえる存在であること。そのことがアルツになっても母が生きていた意味だった。ただ、生きていてくれれば良かった。これは、大事な人をなくした時初めてわかるものです。

 母の葬儀からしばらく時間が経ったので、大分落ち着いて来ました。それと、覚悟は随分前からしていましたので……。 母にとって5年間の苦しみからの解放、これは喜ばしいこと、そう気持ちを切り替えて、いつもの生活に戻っています。

 

 

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