日々の思い
<h17.1.11> |
向田邦子の恋文 |
今年の暮れに「向田邦子の恋文」をビデオで見ました。 このドラマは映画ではなくて、昨年のお正月に放映されたテレビドラマでした。そのことが、インターネットで調べてわかりました。向田邦子の作品として、昨年映画館で「阿修羅のごとく」を見ましたが、そこで描かれていたことが、自分の私生活をベースに書いていたことが、このドラマを見てわかりました。 彼女は、私達の年代のものにとって、『七人の孫』『時間ですよ』『寺内貫太郎一家』などのドラマの脚本家としてあまりにも有名です。また、1981年に台湾での飛行機事故で亡くなったことも鮮明に記憶として残っています。 このドラマは、彼女が恋人との間に残した手紙を元に、彼女の妹が書いた作品です。彼女は厳格な父親と、優しくて何でも我慢をする母親との3姉妹の長女として育ちます。彼女が30歳になり、ようやく脚本家として売れ始め、超過激なスケジュールをこなしている時の話です。 彼女は独身でしたが恋人がいました。中原というプロの有能な報道カメラマン。でも今は、脳溢血で倒れ左半身が不自由で仕事もできず、日がな読書にふける生活。彼には離婚調停中とはいえ妻と子があった。だから、二人のことは彼女だけの秘め事。亡くなるまで家族の誰も知りませんでした。 彼の家に彼女は忙しいのに足繁く通います。5時に来て料理をして一緒に食べ身の回りのことをして10時に帰る日々。でも、そこが彼女の安らぎの場、唯一の癒しの場でした。主演は山口智子で、はまり役です。 自分の恋人が才能を発揮し世に出ていく、こんな嬉しいことはない。でも、自分から彼女がだんだん遠くなっていく気がする、その時の男の寂しさ、辛さよくわかりました。 ここで、皆さんに質問です。まず、男性の方は自分の恋人や嫁さんが、自分より収入が多かったり社会的な地位が高かったらどう思いますか?結婚する前なら、そんな女性と結婚をしますか?逆に女性の方は自分より収入が低い男性をどう思い、彼と結婚をしますか? 向田邦子のお父さんは、家では亭主関白で超厳格な父を演じています。家の中では気を緩めることができない。でも、たまにはホッとできる場所を外で作りたいと思い、水商売の女と浮気をします。彼女と会っている時の父親の姿は、母に甘える子供のよう……。そんな父親の気持ちもわかる気がします。 そこで、皆さんに再度質問です。普段の自分と違う自分になりたいと思うことはありますか?ここら辺は何を言っているのか、ドラマを見ないとわからないですよね(笑)。向田邦子に興味のある人は、お奨めのビデオです。 |