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恋物語<津軽海峡冬景色編その1>

 妻と知りあったのは、私が22歳で彼女が18歳の時です。あるサークルでの出会いでした。彼女は豊橋、私は蒲郡、そしてサークルは名古屋でしたので、月2回のサークルと電車の行き帰りがデートの場所でした。 そんな関係が一年くらい続いた後、彼女は大学に行くために札幌の実家へ帰りました。それから、愛知と札幌という遠距離恋愛が始まったわけです。 でも何故か、二人は結ばれ今日に至っています。どうしてか?この物語の続きは次回に続きます。

 スタンダールの書いた、恋愛論の中に、<結晶作用>という言葉がでてきます。寒い地方の冬では、枯れ枝に雪のきれいな結晶が付き、非常に美しくなることがあります。それと同じように、恋愛をすると、相手のことがすべて素敵に見えて、相手を美しく飾ってしまう。だから、そのことを彼は結晶作用と名付けたわけです。 どんな、恋愛にも結晶作用は起こります。特に、遠距離恋愛はその会えない時間が、一層結晶作用を増幅します。

 結婚したのは、彼女の大学卒業を待っての3月26日でしたから、約4年間が遠距離恋愛だったことになります。知り合って、彼女が札幌に行くまでの約1年間はつきあいがあったのですが、デートらしいことは、サークルへの電車の行き帰り(月に2回ほど)と、名古屋城と竹島、映画に2回ほど行った程度です。それも、グループで行ったことが多く、二人切りになったことはなかった気がします。私は、それほど彼女を意識していたわけではなく、サークルの仲間という気持ちが強かったことを覚えています。(彼女は、最初から意識していたそうです)正直言って、その時の彼女は、あか抜けていないというか、ぱっとしない女の子だったからです(笑)。

 私は、手紙を書くのが好きですから、良く手紙を書きました。それは、彼女も同じです。彼女が札幌に行ってからは、彼女から来る手紙に返事を書く程度でした。(遠くに行った人は、終わった人だと思っていたから)私はあまり電話が好きでないので、あまり掛けなかったし、それに電話代も高いから、残業ばかりさせる会社に腹をたて、夜10時過ぎになって、誰もいなくなった時、腹いせに札幌へ電話するくらいでした。

 しかし、大学を卒業し、会社に入った夏に、サークルの友達と一緒に、北海道に遊びに行き、久しぶりに彼女に会ってから、変わりました。彼女が見違えるようにきれいになっていたからです。次回はいよいよ津軽海峡をわたって札幌へ、そして<北空港>での別れ。

 

 

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