日々の思い

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<h17.2.27>

オペラ座の怪人の感想です。

  廃墟と化したオペラ座でオークションが開かれ、かつての栄華を思い出せる品物が次々と子爵の手で落札されて行きます。そして、悲劇の原因となったシャンデリアが紹介されると同時に、廃墟であったオペラ座が、ページをめくるように、かつての輝きを取り戻し、時代も一気に悲劇の舞台へと引き戻されます。

 このシーンは最高にすばらしかった。細心のCGを駆使しての演出だと思うけど、映画でなければ絶対にできない、美しい映像美を見せてもらいました。これだけでもこの映画の評価は高いと思います。

 この余りにも有名なミュージカルを私は見たことがなかったので、どんなストーリーかも知りませんでした。だから、もの凄く期待をして見に行ったんです。でも、映画を見る時は<体調をしっかり整えて見ること>この鉄則を今回は守ることができませんでした。これが悔やまれてなりません(笑)。でも、内容はしっかりわかりました、楽しむべきところは十分楽しむことができたから、とりあえず良かったと自分を納得させています。

 私はどうもオペラが苦手のようです(笑)。まだ、踊りや動きがある時はいいが、それがなくて歌だけになると、オペラが疲れた身体に丁度良い子守歌に聞こえてくる。題名からして「オペラ……」なんだからそれは仕方がないこと。だから、オペラが好きだったり、オペラのことを知っている人はさらに楽しめる映画だと思います。

 俳優の声はどれもすばらしい、特にクリスティーヌの声は美しく魅力的でした。

 クリスティーヌはファントムを男として愛していた時があったのでしょうか?これが私の疑問です。ラストシーンで、子爵の命を危機一髪救ったのは彼女のファントムを<愛していた時があった>との一言。これでファントムは納得をして引き下がります。でも、これは彼女のその場しのぎの言葉なのでしょうか?それとも真実なんでしょうか?どなたか答えてください。

 ファントムは年齢はいくつくらいなんでしょうか?暗い過去の物語を計算に入れると少なくても40歳くらいにはなると私は思ったのですが……違いますか?もし、クリスティーヌがファントムを愛していた時があったなら、二人の年齢差は凄いですね。親子に近い年齢差になります。愛は年の差を超えるのでしょうか?そして、もし仮面の下が2枚目(少なくとも普通の顔)であったら、彼女はファントムを愛し続けたのでしょうか?さらに、もし子爵という恋人が現れなかったら、彼女の気持ちはファントムに傾いて行ったのでしょうか? 

 私はファントムが普通の男で、さらに若き子爵が恋人として現れなければ、彼女はファントムを愛していたと思います。自分を導く、天才的な<音楽の天使>への憧れが恋に、そして愛に変わって行く。ファントムの悲劇は顔の問題であった?そうなると、人を好きになるのは<顔ではなくて心>に矛盾をしてきますね。もっとも、ファントムは心も相当ゆがんではいますが……(笑)。でも、それはクリスティーヌを思ってのこと、彼女にとってはありがたいことばかりです。顔が醜いから地下に潜っているけど、考えて見ればオペラの大演出家です。昨今、演出家と女優の結婚は珍しいことではないから、顔の醜さ故の悲劇と言えるのでしょうか?今なら整形でもなんでもできるのにね(笑)。

 ファントムの過去は映画「エレファントマン」を思い出させました。

 

 

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