日々の思い

日々の思いの目次へ 

 

<h17.12.30>

パンドラの箱

 
  重松清の<ビタミンF>という短編集の中に<
パンドラの箱>という話がありました。

 <パンドラの箱>は有名ですが、この小説を読むまで、恥ずかしながら、どういうものか詳しくは知りませんでした。

 この小説の中では、パンドラの箱とは、

 ギリシャ神話で、パンドラは神の作った最初の女性である。「パンドラが天上から地上に持ってきた、ありとあらゆる悪の詰まった、決して開けてはならない箱」のこととありました。

 もう少し、インターネットで調べてみると、パンドラの箱はすべて開けられたのではなくて、<予見>という箱(将来が見える)のみ開けられなかった。そこで人間は<希望>をもって生きることができた。つまり、将来がわかると希望がなくなるわけです。

 結論は、同じ希望ですが、内容は少し違います。これのみでなく、パンドラの箱には、いろいろな説があります。そのどれが正しいのか私にはわかりません。

 ただ、先が見えないことで、人間は死の恐怖から逃れて、日々を安穏に送ることができます。<いつか死ぬけど、そのいつかがわからない。>このわからないことが、人間に希望を与え、生きる気力を与えてくれます。希望なくして人は生きられません。

 

 

上に戻る