日々の思い

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<h17.7.9>

電車男を見てきました。

  今話題の映画<電車男>を見てきました。ネットの掲示板、2チャンネルのカキコが話題になり、それを小説にしたものがベストセラーに、そして、ドラマ、演劇、映画と、今が<旬>といったにぎわいです。

 昨日(金曜日)の夜9時から半田コロナで見ました。映画館には、若いアベックを中心に、若い女性のグループなど、お客さんが結構入っていました。さすがに私くらいの年代の男性、それも一人で見に行くのは、ちょっと違和感があったかもしれません?きっと周りからは、変なおじさんと思われていたかも……(笑)。この客の入りを見れば、映画がヒットしていると実感出来ます。

 先週は<交渉人 真下正義>を見てよかったので、今回は……? 実を言うと、あまり期待はしていなかったんです。ただ、洋画を見るほどの元気もなかったので、疲れない邦画で、さらに話題作だから、とりあえず、見ておこうという程度でした。

 所が、眠気どころか、オープニングから画面に吸い込まれました。映画の善し悪しを決める重要なファクターの一つが最初のつかみですね。この映画のオープニングは、ネットをやっている人には、特に興味があり、引きつけられると思います。

 ネタバレしない程度に、簡単にあらすじを。さえないお宅(彼女のいない歴22年)の電車男が、電車であることをきっかけに知りあった、エルメスという美人に恋をする。どうして良いか全くわからない電車男に、ネットの仲間がカキコをして応援をする。果たした彼の恋は成就するのか?

 主演の山田孝之は実にうまいですね。最初のお宅から、徐々にさわやかな青年に変身していく様を実にうまく、自然に演じていました。

 女性に慣れていない青年がある日突然恋をする。彼には恋の経験が全くない、だから、どうしたら良いのかさっぱりわからない、そのジレンマがよく伝わってきました。

 彼は、テレビの<世界の中心で愛をさけぶ>の朔太郎役でした。私は、映画よりもテレビの方が断然よかったと思っていましたが、今考えると、彼のさわやかで純真なキャラクターのせいだったと気がつきました(笑)。(アキ役の綾瀬さんもよかったけどね……)

 エルメス役の中谷美紀は、清楚で気品あるお嬢様。そんな美人がお宅と? そんなこと現実にはいないよお〜〜とダメ出しをしながら、でも、<あるかも>(あってほしい)、なんて彼女を見ながら私も彼女に恋をしていました(笑)。

 彼女は、<永遠の仔>のテレビドラマで、主人公の優希という難しい役を熱演していました。あの時は暗い辛い女性を演じる、演技力ばかり目につきこれほどの美人だとは思わなかった(また、それを強調する役柄でもなかった)。それが、今回は人が違ったみたいに、綺麗で上品で清楚な女性に変身。俳優って凄いと思いました。

 ネットをやっている人間には、実に気持ちのよくわかる映画です。何度も何度もうなずくシーンがありました。皆それぞれに問題を抱え、それでも、人を応援したくなる気持ち自分の身代わりとして、電車男に<頑張れ!!>とエールを送りたくなる気持ちよくわかりました。

 映画を見て、声を出して笑ったことは、本当に久しぶりです。自分の笑い声と一緒の時に客席も笑う、そんな気持ち良い体験は? 今思い出しました、チャップリンの<モダンタイムス>を見た時に同じような体験をしました。でも、それははるか30年前のことです(笑)。

 それから、電車男の純真さ、一途さに感動の涙が……。最近とみに涙もろくなった私ですが、それを差し引いても、感動で涙がこぼれてくると思います。それは、自分の若かった時の、一途で未熟な恋を思いだせてくれます。そんな遠い昔にタイムスリップさせてくれ、実は自分も<電車男>であったことを知らせてくれた映画です。あの純真さはいつ失ったのでしょうか(笑)?

 映画の中で、電車男の一途な心を示す大好きなシーンがありました。内容は教えられませんが、自分の得意とする分野で、精一杯のことをしました。

 話はちょっと違いますが、昔読んだ小説の中で、大好きな男性と初めてデートをして、その彼の好きな作家や読んでいる本を聞いて、デートの帰りに本屋に行くというシーンがありました。その人の好きな本を自分も読んで、その事について話がしたい。これは映画でもそうですよね。人を好きになるとは、その人の全てを好きになること、その人のことを知りたくなることです。こんな女性なら、すぐに好きになります(笑)。

 現代日本版<冬ソナ>かな(笑)?純愛が気持ちいいです。笑って笑って、最後に感動の涙。

 

 

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