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<h17.8.15>

終戦記念日 インディペンデンスデイ


 8月15日を終戦記念日と言うのか?敗戦記念日と言うのか?私の若い頃は、敗戦記念日というマスコミが多かった気がしますが……。ここしばらくは終戦記念日の方が大勢を占めているようです。これも個人の考え方で、大きく別れる所。私はどちらかというと敗戦記念日の方かな?

 それは、間違った戦争をして、はっきりと敗戦をしたという現実から出発し、今の平和で豊かな日本があると思っているからです。この考え方も人それぞれですね。戦前の言論が統制されていた時代と違って自分の考えを自由に言える日本で良かったと思います。

 相手の考えを知り認めることが、自分の考え方を認めてもらうことにつながります。だから、ここでも安心して、自分の戦争に対する考え方をはっきり言います。

 この考え方を私らしく映画で話しましょう。偶然と言えば言えるのですが、少し前に「8月のメモワール」、今日「インディペンデンスディ」を見ました。 「8月のメモワール」は、ケビンコスナー主演の映画で、ベトナム戦争から帰還した兵士の家族の物語です。また、「インディペンデンスディ」は宇宙から地球侵略のためにきた、エイリアンに対して断固戦う、アメリカ大統領を中心にした、アメリカ市民の物語です。

 「8月のメモワール」の中で語られた父親のベトナム戦争での体験は壮絶です。敵に包囲された戦場から、ヘリコブターにのって、逃げることができるのは、自分か、親友かのどちらか一人という、究極の選択を迫られます。悩みに悩んだ末、彼は親友を見捨てて、自分だけヘリに乗ります。このことを彼は、取り返しのつかない親友に対する裏切り行為だと考え、どうしてもそれが許せなくて、精神を病みます。ここから、彼のそして家族の悲劇が始まります。

 その彼が息子に言います。「目的のある戦争も、いつしか正気を失い、しだいにその目的を忘れてしまう」また、「戦ってまで守るようなものはない」と。

 ベトナム戦争を描いた作品は数限りなくあるけど、それは、ベトナム戦争の傷の大きさと、アメリカが抱えた深刻な問題だったからでしょう。「世界の自由と民主主義」のために戦う彼らは、<なぜ、私達が>と疑問をもっていたことでしょう。まさしく何のために、誰のために戦ったいるのかわからなくなる。そのあげく、戦争からの生きて帰還しても、失業、精神病、障害者としての試練が待っているわけです。それは、彼だけでなく、家族をも巻き込んだ苦しみを与えます。

 「インディペンデンスディ」は、邪悪なエイリアンが一方的に地球を侵略する。だから、アメリカだけでなく人種を越えて、人類が共通の敵に対して戦います。戦わなければ、人類は滅亡です。この映画大統領は、若くて、勇気があり、人の痛みのわかる人です。最後には自らが飛行機に乗って、エイリアンとの戦いに出陣します。

 そんな、優しい彼でも、悲壮な決意の元に、人類を救うために核爆弾を使うことを許可します。その時の心情を思うと、最高責任者の辛さと厳しさを感ぜざるを得ません。まあ、我が身本意で考える大統領なら、それほどの苦痛は感じないかもしれませんが……。

 この映画、<宇宙戦争>と違って感動があります。夫婦の愛、親子の愛、家族の愛、そして人類への愛。いろいろな愛に満ちあふれています。だから、見終わって心が熱くなる作品でした。

 戦争はすべて悪であると思います。良い戦争なんてものはない、でも、仕方のない戦争はあります。だから、今の段階で絶対戦争反対とは言いたくありません。それは、避けようのない、そして仕方のない戦争もあるからです。

 今言えるのは、日本が関わる戦争に対して、YESかNoの決断する時は、大勢に流されるのではなくて、自分の考えで勇気を持って、決断をしたいと思っています。そのためには、日々の世界情勢に対して、しっかりとアンテナを立てて、正しい分析をし、自分の意見が言えるようにしておきたいと思っています。

 

 

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