日々の思い

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<h17.8.24>

金子みすず展(4)


 彼女の
星とたんぽぽも好きです。<見えぬけれどもあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ。>と韻を踏むところが良いですね。これもちょっと哲学的な意味を私は感じます。

 

 星とたんぽぽ

 

青いお空のそこふかく、

海の小石のそのように、

夜がくるまでしずんでる、

昼のお星は目にみえぬ。

  見えぬけれどもあるんだよ、

  見えぬものでもあるんだよ。

 

ちってすがれたたんぽぽの、

かわらのすきに、だァまって、

春のくるまでかくれてる、

つよいその根はめにみえぬ。

 

  見えぬけれどもあるんだよ、

  見えぬものでもあるんだよ。

 

 みえないけどあるものの代表に「心」があります。私はもう一人の自分だと思っていますが、いつも冷静に自分を見つめている存在があります。それと常に対話をしながら、人は前に進んでいきます。それは、「良心」とも、「神の声」「小さな宇宙」にもたとえられます。

 心の目で見ることができれば、<見えないけど大事なもの>を見ることができるのかも知れません。人間の目はよく曇りますからね(笑)。

 展覧会で気に入った詩です。

 

 

 

 お花がちって

 実がうれて、

 

 その実が落ちて

 葉が落ちて、

 

 それから芽が出て

 花がさく。

 

 そうして何べん

 まわったら、

 この木はご用が

 すむかしら。

 

 

 

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