日々の思い

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<h17.8.27>

ピグマリオン効果

 
 自分のことが好きですか?自分にはいろいろ欠点があり、嫌な所があるわけですが、やはり、すべての原点は<自分を好きになる>ことにあると思います。少なくとも、今思っている自分よりも、自分のことを好きになること。これが、人生を前向きに生き、充実した毎日を送ることにつながります。特に女性は、この効果を使えば、若々しくて綺麗になれます(笑)。

 この「ピグマリオン効果」というのは、ギリシャ神話から生まれた言葉です。

 昔、ピグマリオンというキプロスの王様は、趣味で人物の彫像を作っていました。ある時、王様は気に入った美人像をお手本にして、女性の彫像を作ったところ、あまりの美しさに、彫像に恋をしてしまいます。そして、一日中その彫像に向かって「あなたは美しい」と言い続けます。その一途な姿を哀れんだ女神アフロディーテが、彫像を本物の女性に変えてしまいます。そして、二人は結婚して子供をもうけ、幸せに暮らしたそうです。

 このギリシャ神話を下地にした映画がオードリーヘップバーンの「マイフェアレディ」です。

 だから、言葉の本来の意味は<蓼喰う虫も好きずき>とか<あばたもえくぼ>と同じように<惚れてしまうと、たとえそれが彫像であっても、好きで好きでたまらなくなってしまう。こんな人間の心理>のことを「ピグマリオン効果」と呼ぶのでしょうがいろいろインターネットで調べていくと、ちょっと違った意味で使われていることに気がつきました。

 アメリカの教育心理学者ローゼンタール博士は「叱る教育」と「ほめる教育」の効果について実験を重ねた上で、 「人は、ほめられ、期待されれば必ず感動する」「教師の積極的ないし肯定的期待にしたがって、生徒は自ら向上し、よりよい結果をもたらす」「人はこうなりたいなあ、という方向へ必ずいく」という結論をだし、これをピグマリオン効果と名づけました。

 私は、この言葉をある人から教えてもらって初めて知ったのですが、名前は初めて聞いても、この効果は色々な面で経験をしています。私も部下等を指導していく時、まず最初に褒めること、そして、最後に期待していることを必ず言います。期待に応えてくれるかどうかはわかりませんが、少なくともこの人は自分の味方だと思ってくれます。この指導にうまく乗った人は、人間として急激に伸びます。それは、私が伸びたことを褒め、さらなる成長を期待するからでしょう。

 このピグマリオン効果を自分に活用することで、自分をより好きになることはできないものでしょうか?自分を綺麗で素敵にすることはできないものでしょうか?

 それには、人から自分は期待をされている、自分は人から好かれていると思うことです。人間が人間たる所以は、人との関わりの中でしか生きられないということです。そうだったら積極的にこれを利用していきましょう。

 もうすでに、誰かが、誰かに期待をし、誰かが誰かを素敵だと思っているかもしれません(笑)。

 

 

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