日々の思い

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h17.9.2

<星になった少年>を見てきました。

 8月31日の日に、<星になった少年>を見てきました。主演は、昨年度「誰も知らない」でカンヌ映画祭、最優秀男優賞を受賞した柳楽優弥(やぎらゆうや)です。このことは、一夜にして彼を最も有名な中学生にしてしまいました。そして、この映画もこのことがなければ「誰も知らない」映画になっていたことでしょう(笑)。

 昨年の夏、私は「誰も知らない」を映画館で見ました。実話に基づく、哀しく、辛い映画でした。でも、彼の演技(自然さ)は素晴らしいもので受賞もうなずけると思ったものでした。だから、この一年で彼がどのように成長したかを知ることもこの映画を見る楽しみの一つでした。

 「誰も知らない」の時も、彼の<目>の鋭さにひかれるものがあったのですが、今回の映画では、さらに、<目力>に威力を増していました。でも、演技力はどうなんでしょうか?あの<誰も知らない>の時は、たんたんとした自然な演技、まるでドキュメンタリー映画みたいな演技が良かった。(演技をしていないみたいな感じ)私はそれが受賞の理由だと思っています。

 今回もその自然な演技は生きていました。ただ、役者としての演技力はどうなんでしょうか?最近、名優と言われる人の演じるビデオを見ているので特にそう感じるのかもしれません。

 <ギルバート グレープ>という映画で、あのデカプリオが知的障害者の役をやっていたのですが、その演技力には驚かれました。単なる2枚目役者だけと思っていた、私の脳天をたたき割りました。

 また、<アイアムサム>の子役ダコタ・ファニングも凄くうまいです。

 彼の自然な演技力をどうとらえるかは映画の評価と同様、人それぞれですから、皆さんが見て判断をしてください。

 この映画、日本で初めての象使いになった少年の物語で実話です。少年の家は、動物を飼育し、映画やイベントに動物を出演させるプロダクションみたいな仕事をしています。そのため、家中が動物だらけ、ムツゴロウの動物村を小さくしたみたいな感じです。

 映画の中で、<動物と子供にはかなわない>という武田鉄也の言葉が出てきますが、まさしくこの言葉のとおり、ここに出てくる動物は役者ぞろいです。特に、チンパンジィーや象の演技には脱帽です。

 でも、その演技をさせているのは、象使いなどの人間であり、影に隠れた大変な苦労があるわけです。そんな舞台裏を知らせてくれました。

 この映画、少年と象のふれあいを中心に描かれていましたが、真のねらいは<親子や家庭の問題>です。

 少年が言う、<自分の気持ちを伝えることは難しい>という言葉、この言葉の意味が映画を見るとわかります。少年の母への思いがじんわりと浸みてきて、快い涙がこぼれてきます。

 柳楽優弥君の成長を見たい人、動物好きな人、親子の問題で悩んでいる人にはお奨めです。

 

 

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