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<h18.1.18>

ライブドア


 ライブドアが、証券取引法違反で東京地検特捜部の強制捜査を1/16日に受けました。そのことについては、ニュースで連日報道をされていますが、なかなか難しくて理解ができません。そこで、自分の頭の中を整理する意味を込めて今回の事件をカキコしてみました。

 できるだけわかりやすくということを主眼に書きましたが、なにぶん株の世界は全くの素人の朔太郎ですから、それができたかどうか疑問ですし、間違いがあるかしれません。

 また、この文章は1/17日づけの中日新聞朝刊の記事を参考にして書きました。それ以後、いくつかの事実がわかってきていますが、それらはまた後日ということでお願いします。

◎ 証券取引法158条

 今回の事件は、証券取引法158条違反容疑と言われています。では、それはどのような条文かというと、

 「株式の取引は売買が公正で円滑に行われるのが大前提。そのため、根拠のないうわさや詐欺行為、脅迫などで相場を変動させることによって売買を有利に進めることを禁止しています。」

 これに違反すると、懲役5年以下もしくは罰金500万円以下。法人は罰金5億円以下になります。

◎ ライブドアの容疑

 この容疑の中心になる会社が、「バリュークリックジャパン」(現ライブドアマーケティング)です。この会社は1998年11月に設立され、2004年3月にライブドアの子会社になりました。子会社とは、ライブドアの支配下にある会社のことで、実質的に同じ会社と考えて良いと思います。

 このバリュークリックジャパン(V社)が、投資事業組合(T組合)を介して、マネーライフ(M社)という出版社を買収する時に事件が起きました。その事件の目的は、すべてV社の株を高騰させ、その利益をライブドアに入れる目的でした。

 容疑として2つの事が上げられています。偽計取引と風説の流布です。

@ 偽計取引

 4ヶ月前にM社の買収が完了しているのを故意に隠し、V社の株価の高騰をさせるのに都合の良いタイミング(2004年10月25日)で、M社の買収をすると発表をしたこと。

A 風説の流布

 M社が2004年11月12日に発表した、第三・四半期の決算で、売上高や経常利益を水増し、実際は赤字だったのを黒字に粉飾決算したこと。その手口は、まだ子会社になっていない会社の預金1億円を流用しました。

 @とAともう一つ、M社は自社株の一株を百株に分割する(株式分割)と発表した(2004年11月8日)ことで、M社の株は45倍に高騰しました。株式分割そのものは違法ではないですが、一株を百株にするのは常識の範囲を逸脱するものだと言われています。

 株を買おうとする人間の心理として、その会社が、他の会社をこれから買収し、業績もよく、さらに近い将来、一株が百株になると聞けば、買いたくなります。この株価を上げる3つの作戦を、3週間くらいの短い間に立て続けにだしました。そのため、買い注文が殺到し株価は高騰しました。

 このM社の株価の高騰で一番儲けたのが、ライブドアであったというトリック。V社がM社を買収する時、VLMA2号投資事業組合(T組合)が介在しています。この投資組合の出資者は明らかにされていませんが、ライブドアが出資し実質的に支配していました。

 買収の構図は、M社の株をT組合が100%購入し、それをV社に転売する形で行われました。さらに、V社の支払い方法は、自社株とT組合の保有するM社の株を一対一で交換する、株式交換方式を採用しました。T組合は高騰したV社の株を売り、その利益はライブドアに入ったとみられています。

 

 

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