日々の思い
<h18.3.1> |
2/28日、中日春秋より |
「熊本より東京は広い。東京より日本は広い。日本より…頭の中の方が広いでせう」。夏目漱石の『三四郎』で、列車内の男が三四郎にそんな言葉を語る。 話はこの後、トリノオリンピックのメダルの話に行くのですが、それは置いておいて、この<頭の中が日本より、いや世界より広い>という言葉が気に入りました。 つい最近、東野圭吾の容疑者Xの献身を読みました。その中に、数学者が出てきますが、その人は、壁に付いたシミをつなげて数学の問題にし、それを頭の中で解いて楽しんでいました。紙とペンがなくても頭の中の無限の空間の中で時間を忘れて楽しめるのです。 私はこれほどではないのですが、俳句を作り、推敲をしている時はこれとよく似た状態です。頭の中で、ああでもない、こうでもないと言葉の遊びをしていると、時間はアッと言う間に過ぎてしまいます。 以前は、時間をつぶす時は本屋と決まっていましたが、今では、紙とペンと座る場所があればどこでも時間はつぶせます。 |