日々の思い

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 <h19.1.31>

おごる平家は久しからず
 
 最近の不二家の報道を見てこの平家物語の冒頭の言葉を思いだしました。

祗園精舎の鐘の声、
諸行無常の響きあり。
娑羅双樹の花の色、
盛者必衰の理をあらは(わ)す。
おごれる人も久しからず、
唯春の夜の夢のごとし。
たけき者も遂にはほろびぬ、
偏に風の前の塵に同じ。

 今、消費期限切れの牛乳などを洋菓子製造に使用していた問題で<不二家>は大揺れです。

 私の永年持ってきた、不二家のイメージは、洋菓子界の老舗、絶対の信頼と安心でした。キャラクターのペコちゃん、そして、ミルキーの甘い味遠足では必ずもって行きました。

 ケーキも昔はブランドでした。でも、最近は消費者の趣向と価値観が変わってもっと、手作りの店が流行っています。我が家のクリスマスケーキも、以前は不二家でしたが、知らぬ間に手作りの店に変わっていました。

 今、不二家の製品がコンビニやスーパーから消えているそうで、それに対して、会社では洋菓子以外のチョコレートなどの菓子類や飲料は、「安全であり、安心して食べられる」とのコメントを発表しました。

 でも、この安全宣言は何の意味もありません。もう流れは完全に決まってしまい、
どうにも止めることができません。

 一番大事なことは「信頼」ということ。実際はどうかよりも、ある意味ではイメージとしての信頼が大切です。信頼を得るためには長い時間がかかり、大変な努力の積み重ねが必要です。でも、逆はアッと言う間ですね。最近における、<雪印乳業>や<パロマ>の例を見ても、一流の老舗と思われていた会社が一気にダーティなイメージになってしまいました。

 これは、会社だけでなく、人も同じで、永年の信用も一日にして崩れます。自戒としたいですね。
 

 

 

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