日々の思い

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<h19.2.10>

一筆啓上賞

 「短いこと」が良いことの代表は、スピーチとスカートですが、私は「短い言葉で人を説伏できない人間は用のある話はできない」という誰かの箴言が大好きです。大好きであると同時に、的確に人の能力を言い当てていると思い自分の戒めとしています。私は、さらにここに「わかりやすく」ということも入れるべきだとは思いますが……(笑)。

 その典型が「俳句」です。俳句は、世界一短い定型詩と言われています。@季語とA5.7.5の17文字で深い心情を詠み上げます。松尾芭蕉の「静けさや 岩にしみ入る 蝉の声」「夏草や 強者どもの 夢の跡」は、日本にとどまらず世界的にも高い評価を受けています。

 そして、手紙の代表作は「一筆啓上 火の用心 お仙泣かすな 馬肥やせ」です。この手紙は、日本最古の天守閣がある丸岡城の碑に刻んであります。

 一筆啓上賞、福井県丸岡町がこの碑にちなんで、日本で一番短い手紙文の再現し、手紙文化の復権を目指そうということから始まりました。

 この手紙は徳川家康の功臣・本多作左衛門重次が陣中から妻に宛てて送った手紙として有名です。「お仙」とは本多作左衛門重次の息子・仙千代で、後の丸岡城六代目城主となった本多成重のことです。

 「第4回新一筆啓上賞」の今回のテーマは「父」で、国内外から1万7386点の応募があったそうです。

 詳細は以下のHPを見てください。http://maruoka-fumi.jp/shinippitsu.html

今年の大賞作品、5編の内、私は

 お父さんへ「俺のテストの成績が悪いのは、遺伝やと思てるんやけど」/
 息子へ「失礼な奴やな。後で二階へ来い。お母さんの成績表見せたる」

 父さんへ「父さんは、何歳から薄くなった?」/
 息子へ「人生、引き際が肝心や。生え際やない」
 
この2点が気に入りました(笑)。
 

 

 

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