日々の思い

日々の思いの目次へ 

 

<h19.2.23>

続続 思いやり

 最近の私は、論語・孔子という言葉に敏感に反応をしてしまい、雑誌で特集があるとつい買ってしまいます(笑)。

 今回買った雑誌は<サライ>の3月号です。ここに論語の特集がありました。

 全世界的なベストセラーは2冊で、「論語」と「新約聖書」だそうです。特に論語は日本人に大きな影響を陰に陽に与えています。
 この特集の中では、「夏目漱石」「志賀直哉」「谷崎潤一郎」「幸田露伴」「井上靖」などが取り上げられていました。

 この中で、私の、目に止まったのは、作家童門冬二氏の部分で、彼の論語の中で一番好きな言葉が紹介されていました。

 弟子の子貢から「人生で一番大事なものを一文字で表すことができますか?」と質問をされた孔子は「それは恕(じょ)であり、自分が他人から受けたくないことは、他人にもしないことだ」と答えました。

 恕(ジョ)という漢字。許すという意味がありますが、口が又になると怒りになるわけで、大きな違いがあります(笑)。

 今読んでいる、日野原重明(あるがまま行く)の中にこの恕の漢字の意味が出ていました。

****
 漢字の「恕」という字は、心の上に如しという字が載っています。私が過ちを犯すことをわきまえ、私を許すごとく人の過ちも許すというのが「恕」という言葉です。
*****

 昔読んだ本の中に<幸せになりたければ、人を許すことを覚えなさい>とありました。その通りだと思いますが、なかなかこのことを実行するのは難しいことです。でも、年と共に許すことが少しずつできるようになりました。

 <許すこと 老いて学びし 五月晴>
 

 

 

上に戻る