日々の思い

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<h19.3.9>

「忘れること」と「忘れないこと」

 <赤い鯨と白い蛇>は後でじわーと来る映画です。特攻で死んで行く、若い海軍士官が保江と海を見ながら言います。「自分に正直に、そして自分の分まで生きてほしい」と……。彼女は、彼のことをいつまでも忘れないと約束します。

 もし、「その約束を忘れたら、彼は2度死んだことになる」印象的な言葉です。
 つまり、死んだ人でも心の中で、「忘れずに覚えていることは生きていること」になるわけです。

 それと全く逆のことですが、法要は生者が死者を忘れるための儀式だと聞いたことがあります。7日ごとの法要、一周忌、三周忌……と、だんだんと期間を長くして、人は死者を忘れて行きます。生々しいものから、だんだんと淡泊なものへ……。そして、いつか良い思い出だけが残って行きます。これは恋を同じですね(笑)。
 

 

 

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