日々の思い

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<h19.5.11>

今夜はすべてのバーで

 <中島らも>の「今夜はすべてのバーで」を読みました。この題名から、私は都会のしゃれたバーで素敵な女性を口説くエッセイかと思っていました(笑)。

 でも、アルコール依存症の話しなんです。私は3ヶ月腰の手術で入院したことがあるので、入院話は実感として受け取れます。

 その中にあった、「ナイトキャップ」ドリンカー(夜眠るためにお酒を飲む人)の話は身につまされました。寝るために飲む。人間の心は麻痺をするので、酒はどんどんつよくなる。そこで、酒の量が増えて、いつしかアル中に…。

 実は私も5年くらい前まではそうで、社会人になってからすぐのことですから、20年間くらいは、毎晩水割りを飲んでから寝ていました。飲まないと眠れなかったからです。今はもう大丈夫ですが、一歩間違うと、今ごろは、アル中になっていたわけですね(^^;)。

 これから先はアル中が増えるとの指摘がありました。その理由として、もてあますほどの時間ができるからだそうです。もてあます時間から逃げるために酒へ…。

 この本の中に、『教養がない人とは、一人で時間をつぶすことが出来ない人』と書いてありました。ここまで、言い切っていいかとは思いますが、このことは、私は納得ができます。

 一人の時間を、自分の楽しみのための読書や映画、趣味などに使えば、時間をもてあますことはありません。でも、それができないとすると、酒が介在する余地があり、ひょっとすると、アル中になるかもしれません。
 

 

 

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