日々の思い

日々の思いの目次へ 

 

<h20.5.22>

詩仙堂

 詩仙堂は、京都の北東の方向にあり、銀閣寺のさらに北です。
京都駅からですと、市バスで南禅寺や銀閣寺(約20分)を
通過して行きます。
ここまではバスは混んでいますが、ここを過ぎると
パタッと人が減ります。
詩仙堂があまりメジャーな寺ではない証拠です。
市バスで40分、一乗寺下り松で下車し、
そこから歩いて10分くらいの所にあります。

 一乗寺は宮本武蔵が京都の武芸の名門
吉岡一門と決闘した場所で有名で、
詩仙堂のとなりに、武蔵ゆかりの八大神社がありました。

 石川丈山は愛知県の安城市に生まれ、
徳川家康に可愛がられた武士ですが、
隠居して京都の山里にお寺を建て、
90才まで悠々自適で風雅な暮らしをします。
彼は武人としてもすぐれていましたが、
文人として著名で、漢詩、書は達人です。

 詩仙堂は丈山寺という名の曹洞宗の寺ですが、
その一室の壁に、狩野探幽に描かせた
中国の詩仙三十六人の肖像と詩があることから、
いつからか詩仙堂と呼ばれるようになりました。

 回遊式の庭は白砂とさつきの刈り込みが美しく、
四季それぞれに美しい花が見られます。
ただ、今年のさつきは遅れているそうで、
ちらほらという程度でしたが、
他の草花がいろいろ咲いていて、楽しませてくれました。

 快い竹の音をひびかせる鹿(しし)おどしは、
もともと農村で作物を食い荒らす
鹿や猪を追い払うための農具でしたが、
石川丈山が初めて庭に取り入れました。

 安城には丈山苑があり、
この詩仙堂の建物と庭をそっくりまねをして作りました。
ここは、私のお気に入りの場所で
俳句が思い浮かばない時にはここにきて、
抹茶でも飲みながら、庭を見つめて句の構想を思い浮かべます。
今回の目的は、この丈山苑の元となる
本物の詩仙堂を見て、どのくらい似ているかと比べることでした。
実際行ってみて、その模倣ぶりの見事さに感服し、
初めてきたとは思えない、なつかしさを覚えました(*^_^*)。

 観光客が少ないのは、あまりメジャーでない寺だからでしょう。
のんびりと京都の落ち着いた風情を感じるにはもってこいの場所です。
当然ながら、キャピキャピのギャルはいませんでした(笑)。
 

 

 

上に戻る