日々の思い

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<h20.11.17>

延暦寺

  11/2(日)半田からバスツアーで比叡山延暦寺へ行ってきました。
朝7時30分半田駅出発で、途中大府駅、太田川駅に寄って、
バスは一路、滋賀県大津市の大津プリンスホテルへ。

 11時にホテル着、36階の琵琶湖が一望できるレストランで
11時半から12時半までランチバイキング…。
料金は2500円程度で、料理はそれほどたいしたことはなかったですが、
琵琶湖の景色がすばらしく、そちらの方がごちそうでした(*^_^*)。

 ビール一杯とバイキング料理食べましたが、
今はダイエット中だからこれで十分です。
自分としては食べ過ぎたと思っていましたが、
家内曰く、それほど食べていなかったとか……。
それでも、前日の湯〜のオフ会と合わせて
リバウンドが心配でしたが、
幸いほとんど体重に変化がなくて安心しました(*^_^*)。

 今回のバスツアーの大収穫はバスガイドでした(^o^)。
30代前半くらいの独身の女性で、超がつくほどのしゃべりの達人でした。
バスガイドですから、よくしゃべる人は珍しくありませんが、
話の継ぎ目がなく、あれ程続けて話せる人は初めてでした。

 話題も豊富でそれもめちゃくちゃ面白くて、
時間を忘れさせてくれました。
彼女なら吉本でも十分通用する、いやそれ以上かな(*^_^*)?
話を聞きながら、芸人の友近を思い出していました。

 天職と言切るガイド紅葉狩り
 初紅葉話術長たるガイドかな


 ランチバイキングの後、
バスは比叡山ドライブウェイに乗って延暦寺へ。
 延暦寺の根本中堂には、外で靴を脱いで入りますが、
ザラ板の前には、どの靴も整然と並べられていました。
普段など靴を揃えそうもない人まで、
自ら揃えていました。
やはり、このお寺はどこか違いますね
敬虔な気持ちが自然にわき出てきます。

 パンプスを揃えて秋の延暦寺

 根本中堂の中は撮影禁止です。
回廊に小学生を対象にした「命」を題材とした書展があり、
それを見ながら進みました。

 回廊に命の書あり薄紅葉

 比叡山では、紅葉祭りが11/1から始まっていましたが、
その時はほとんど紅葉はしていませんでした。
紅葉には少し早い時期のことを<薄紅葉>というのだそうです。
なかなか風情のある言葉ですね。


 根本中堂という呼び方は延暦寺だけだと思います。
間違っていたらどなたか指摘してください。
中堂の中で、観光客を相手に説明を寺僧がしていました。
なかなかハンサムで、がっちりとした体型の方で、
松平健似でした(*^_^*)。

 薄紅葉寺僧の声の太さかな


 延暦寺ができて1200年近くになりますが、
それ以来ずっと灯され続けてきた「不滅の法灯」があります。
毎朝、菜種油を注ぐのだそうですが、
この担当の僧はものすごいプレッシャーですね(^_^;)。
 私はこのことから、大学の箱根駅伝の襷を思いだしました。
そんな思いで1200年の間つないできたのでしょう。

 この法灯が<油断>の語源とか……。
以下、ネットから抜粋です。
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 実は、ここには毎日油を注ぎ足さなくても数日は
 燃え続けるそうですが、「ま、いいか」と、
 油を注ぎ足さない日が出てしまうと、それが習慣になり、
 いつの間にか何日油を注ぎ足してないかが
 分からなくなって、火は消えてしまう。
 そうならないためにも、必ず、毎日油を絶やすことはないそうです。
 決して油を絶やさない。
 ここから「油断」という言葉が生まれたとも言われているそうです。
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 秋澄みて法灯照らす人の闇
 法灯を守る僧いて秋高し
 法灯という名の襷初紅葉

 秘仏の薬師如来像は、薄暗い闇の中、
まるで奈落の底にいるようでした。
見学者は自分の位置から下をのぞきこむような格好となります。
なお、薄闇は人間の精神を集中させる役割を果たすそうです。

 秋澄みて奈落におわす仏かな

 中堂の大屋根を支えるために、
ケヤキ大柱が、隅に行くほど間隔を狭めて立っていました。
どれも床から2mくらいまでつやつやと光っています。
それは人がさわり、手油がついての手光りのせいです。
私もご利益があるようにと、その柱をさわって来ました(^_-)。

 手光りの欅の柱薄紅葉

 根本中堂の坂を登った辺りに休憩所があり、
お土産品も売っていました。
そこのトイレの近くに隠れるように、
赤い郵便ポストが立っていました。
厳しい修行の寺に郵便ポスト、なにか感慨深いものを感じました。

 俗世間つなぐポストや山紅葉
 叡山の寡黙なポスト初紅葉


 延暦寺は天台宗の祖、最澄が建てた寺ですが、
それにとどまらず、「日本仏教の母山」と言われ、
日本仏教の宗派を起こしたほとんどの名僧が
この寺で修行をしています。
たとえば、法然、親鸞、栄西、道元、日蓮など。
それを考えると余計に敬虔な気持ちになり、
ありがたさが増してきます。
 
 秋深し数多高僧いでし寺

 15分ばかり山の中を歩き、
ケーブルカーに乗って、下まで降りました。
そして、天智天皇を祭った近江神社にいきました。
まあ、とりたてて何もない神社ですから、
時間調整のためなんでしょう(*^_^*)。

 11/2(日)は七五三には少し早いけど、
それでもお参りをしている人が何人かいました。
きっと、11/15日(土)は大変な人出だったんでしょうね、
その用意なのか、お好み焼きやたこ焼きなどの屋台だけ
寂しく置かれていました。
まるで出番を待っている役者のようです(*^_^*)。

 薄紅葉出番を待ちし屋台かな

 紅葉はここもまだでしたが、神社の門の朱色が鮮やかさが、
それを補ってくれました(*^_^*)。
神社の駐車場から、長い階段がありましたが、
そこに父の背中におぶられた幼い女の子が降りてきました。
ぐったりとしていて、きっとお参りと晴れ着で疲れ果てたのでしょう。
この子にとって、この父の背中はさぞ広く温かかったことでしょう。

 帰り道父におぶられ七五三
 

 

 

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