日々の思い
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冬のバスツアー(3) |
◎ 三日目は関門海峡近くの赤間神社へ。 この神社は壇ノ浦の戦いで敗れ 幼くしてなくなった安徳天皇の霊を祭る神社です。 その建物の形が竜宮城とそっくりというのが、 悲しみを募らせます。 ◎ 唐戸市場(下関の魚市場) 下関の唐戸市場は、年末の買い出しには少々早く 嵐の前の静けさという感じでした。 さすがフグの一大産地、ふぐ関連のみやげと多かったです。 ◎ 角島大橋(エメラルドグリーンの海の中を走る橋) ◎ 仙崎(金子みすず記念館)。 2〜3年前に「金子みすず物語」が松たか子の主演で テレビドラマ化されて、一気にみすずブームに火がつきました。 今では女性を中心に、人気のある童謡詩人です。 夫運が悪く、病気をうつされた上、詩を作ることも止められ、 ついには一人娘を母に託して、自殺をします。 そんな悲しい運命に負けず、明るく元気な詩を書いています。 私と小鳥と鈴と 私が両手をひろげても、 お空はちっとも飛べないが、 飛べる小鳥は私のように、 地面を速く走れない。 私が体をゆすっても、 きれいな音はでないけど、 あの鳴る鈴は私のように、 たくさんな唄は知らないよ。 鈴と、小鳥と、それから私、 みんなちがって、みんないい。 この詩は槇原敬之の「世界に一つだけの花」に通じるものがあります。 蹲いに白き山茶花みすず館 ◎ 萩の松蔭神社・松下村塾へ。 吉田松陰は、幕末の日本を 近代国家へと導いた偉大な指導者です。 彼が作った松下村塾からは高杉晋作、伊藤博文など 明治建国の立て役者たる指導者が輩出しています。 また、直接彼の教えは受けていなくても、 その理念や哲学に、影響を受けた指導者は数多です。 向学心と集中力、世俗の楽しみに堕落しない心 これらはなかなかまねのできないことで、 志が高く、清く正しい凛とした人物です。 松下村塾や松蔭の生家は質素なものですが、 今にも松蔭が現れて講義をするような雰囲気の家で、 常に学ぼうとする志の高さが滲み出ていました。 知識欲こそ、人間の最大の喜びであると、 彼を見ていると思います。 ◎ 津和野(島根県)の殿町散策へ。 津和野は山陰の小京都と言われる閑静な古い町並みが魅力です。 中心は殿町で、そこを散策しました。 事前にガイドさんから、太った鯉に驚かないように言われていましたが それでも、そのあまりにも巨大な鯉にびっくりしました。 あの千姫で有名な坂崎出羽守の居城の会った所で、 彼は食糧難に備えて掘割りに鯉を飼うことを奨励したそうです。 それが始まりで、今では観光客の餌で丸まると太ってしまいました(^_^;)。 このツアーは、幸い雨には縁がなかったのですが、 最後の津和野殿町の散策途中で時雨に会い、 足早にバスに帰ってきました。 そんな古い町並みの中に教会があり、 おりしもクリスマスであり、聖夜の灯火が 雨ににじんでいたことが印象深かったです。 夕暮れを急かす津和野の時雨かな 聖夜の灯雨に潤みし津和野かな 津和野路の時雨に潤む家並みかな ◎ 新山口から新幹線で名古屋へ |