日々の思い

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半田の赤煉瓦
 半田市は、江戸から現代まで続く代表的産業として、
食酢や日本酒といった醸造業が盛んです。
その一環として、丸三麦酒株式会社が
この赤煉瓦の醸造工場を建ててビールを造り始めました。

 明治に始まり、関東大震災以後は
ほとんど建てられなくなったレンガ造建築(地震に弱いため)は、
現存している建物は少なく、この赤煉瓦は、
東京駅、横浜新港埠頭倉庫に次ぐ大規模な建築物です。

 今のビール会社の主なものは、
アサヒ、キリン、サッポロ、サントリー、カブトの5社ですが、
明治時代の後半では、ここで作られたカブトビールを入れて
5社(サッポロ、アサヒ、キリン、エビス、カブト)でした。
この中で現存するのは当工場を含め3〜4工場しかなく、
さらに、この建物は明治時代を代表する建築家・妻木頼黄の作であり、
この意味でも貴重な存在です。

 太平洋戦争の時には、中島飛行機製作所の資材倉庫になり、
1945年に 空襲を受け、その機銃掃射の跡が妻側の壁にあり、
歴史の証人としても重要な建物となっています。

 赤煉瓦機銃跡あり野水仙
 赤煉瓦栄華偲びし野水仙
 廃屋の今も夢見し野水仙

 

 

 

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