日々の思い
<h21.6.9> |
中年ちゃらんぽらん |
田辺聖子の<中年ちゃらんぽらん>を読み終えました。 <中年ちゃらんぽらん>の 「ちゃらんぽらん」とは、「いいかげん」とか 「無責任」のことですが、 私はこの小説を読んで、ちゃらんぽらんの意味を <良い加減>と思えるようになりました(*^_^*)。 年齢を重ると、いろいろなことが どうでも良くなって行きます。 若い時は「ここはどうしても引けない」とか、 「譲れない」とか、面子がどうのと考えて 必死に守っていたことがありました。 それでどうなったかというと、自分の面子は保てたかもしれませんが、 相手の気分を害すると共に、 自分もくしゃくしゃした気持ちになったものです。 でも、今は年のせいか、ほとんどのものを譲れます。 (もちろん譲れないものもあります。それによって 自分が自分でなくなるというものは譲れません。) ではなぜそうなったかと考えると、 <人からどう見られているか?>とか、 <良い人と思われたい>という意識が、なくなってきたのだと思います。 自分は自分だから、飾らずにありのままを出し、 どう見るかはあなたの勝手でしょ?そんな感じかな(*^_^*)? <出世したい>、<人から好かれたい>、<女性にもてたい> という気持ちが薄くなったのでしょう。 「ありのままの自分をさらけ出し、評価は人に任せる」、 これによって人生を楽に生きることができるようになりました。 これが<年の功>なんでしょう(*^_^*)。 この小説のメインテーマは、 40代後半の夫婦が、マンネリ化した夫婦関係を 人との出会いの中で、考え方とか価値観を変えて行き、 仕事中心の人生から、楽しむための人生に 大きく舵をきっていく物語だと思います。 自分が仕事中心の生活から楽しみ中心の生活へ 変わって行ったのは48歳くらいです。 (主人公の平助と同じ頃ですね) それまでは人並みに出世をめざし、仕事人間でしたが、 あることをきっかけに、方向を変えて来ました。 それによって今までとは違う形で 映画を見たり、読書をしたり、ネットを始めたりしました。 さらに、俳句や小筆を始め、ネットサークルに入り、 自分のサークルを作り主催者になりました。 気がつけば、完璧に仕事中心から 楽しみ中心の生活にシフトしていて、性格も完璧主義から <ちゃらんぽらん>になっていました(*^_^*)。 若い時はストレスから心身症に近いこともありましたが、 今は全くありません。 <嫌なことは逃げる><面倒は避けて通る> これに徹しています(*^_^*)。 それは人間を成長させるには良いことではないかもしれませんが、 もう今さら無理して成長させても仕方がありません。 だから、今は堂々と逃げています(*^_^*)。 あまり大きなことを期待せず、ほどほどの所で良しとしています。 まさに「中年ちゃらんぽらん」ですね。 |