昨日18日(日)は、碧南市大浜地区の俳句大会でした。
私の勤務している碧南市は人口7.3万人で、
三州瓦と、味醂・味噌・醤油等の醸造業と
イチジクや落花生などが有名です。
半田市とは海底トンネルと、衣浦大橋でつながっていて、
この大浜地区は、海底トンネルを抜けてすぐの所ですから、
碧南市の南部にあたります。
この地区を大浜てらまちと呼んでいます。
この地区は、南北朝時代より栄えた港町で、
戦国時代は海上交通の要所として、
西三河における文化の中心でした。
また、このあたりには八つの寺が集まることから、
てらまちと呼ばれています。
さらに、この地区には味わいのある路地や、
味淋や味噌を醸造する黒壁の蔵などがあります。
そのため、「港、寺、蔵、路地」がこの地区の特徴になっています。
「大浜てらまち俳句ing(はいきんぐ)」は、
この歴史的な大浜てらまちを歩いて、「俳句」を詠むという
「吟行」(郵送ではなく、その場の投句箱へいれる)
の形をとった俳句大会です。
この大会を「俳句ing」(はいきんぐ)とした
センスは良いですね(*^_^*)。
私は一昨年から参加し、
昨年は<寺の路地石に顔出す曼珠沙華>で
入選をしました。
そのため、今年は気合いが入り、
昨年以上の成績、あわよくば大賞をと……密かに思っていました。
そんな思いが天に通じたのか、
今年は審査員特別賞(大賞に次ぐ賞で5人選ばれる)をいただきました。
それにしても直接表彰状をいただいたのは、
中学校の時の野球部で賞状を受け取った時以来で
自分の名前が呼ばれた時は、びっくりすると同時に、
メチャクチャ嬉しかったです(*^_^*)。
受賞した作品は<浜ことば添へて蟹汁秋うまし>です。
俳句への投稿者は100人程度(投稿句は300句)の
小さな俳句大会ですが、それでも賞に選ばれることは
うれしく栄誉な事で、今後の励みになります。
この日はものすごく疲れたけど、
満足感のある快い疲れで
来年も頑張ろうという気になりました(^_^)v。 俳句大会は<大浜てらまちウォーキング>の中の行事ですから、
ウォーキングがメインで、今年で10回目になります。
(俳句は8回目)
昨年は25000人の参加でしたが、今年はもっと多かったかも……、
年々盛り上がってきています。
この地区の人にとって、町を上げてのイベント、
町おこしのためのお祭りなんですね。
そのため、ボランティアが一杯いて、
住民がいろいろな形で参加しているのがよくわかります。
この祭にかける住民の熱気が伝わってくるようです。
祭りというとテキ屋が入るのが普通ですが、
ここでは最初から、それを全てシャットアウトして、
住民がたこ焼き、葱焼き、フランクフルト、みたらし団子や
弁当を作って売っています。
ものすごく安いというわけではないのですが、
安さよりも手作り感、
それによる人と人とのふれあいが楽しいわけで、
どこも長い列ができていました。
ほとんど有料でしたが、無料のものにはお汁粉と、
蟹汁がありました。
大浜は漁業の町、漁船の大漁旗の下で、
漁師の女将さん達が、大きな鍋で蟹汁を作っていました。
無料ということもあって、昼時には長蛇の列ができます。
そこで、一句。
<浜ことば 添へて蟹汁 秋うまし>
この行事への参加人数が25000人だそうですが、
その最大の要因は大浜小学校の生徒の全員参加です。
発表する高学年の生徒だけでなく、
黄色い通園帽を被った児童が、
指定されたレポート用紙をもって、親と一緒に回っていました。
子ども達の発表はいくつかのテーマ、
例えば歴史、福祉、特産物などを調べ、
パネル(ベニヤ板にB紙を張ったもの)にして、
各グループごとに、会場のいろいろな所で発表をしていました。
発表場所には、一人の子供に対してたくさんの家族がいて、
運動会や学芸会の如き、大にぎわいでして(*^_^*)。
発表はいわゆる棒読みで、<ザ・学芸会>という話し方で、
私などは聞いていて恥ずかしくなり、早々に立ち去ったのですが、
家族だときっと違うんでしょうね(*^_^*)。
そういえばこのイベント担当の人が、
話している所を小耳にはさんだのですが、
子供の発表場所には家族がきて人が集まる、
そこに人の流れができ、さらに人をよびこむができる。
だから、子供の発表場所をどこにするかが
成功の鍵であると話していました。
なるほどです(*^_^*)。
まあ、発表を聞いているのは家族だけ、
子供の中にはいやいや参加していると、
はっきりと顔に出している子供もいました。
そこで一句。
<口パクで操る教師秋日和>
この句も結構気に入っていたのですが……。
発表する生徒のことを心配した先生が、
口パクと身振り手振りで子ども達に指示をしている、
そんな心温まる風景を読んだんですが……。
まあ、とにかく小学生を指導し、
ちゃんと発表をさせるのは大変なことです、
そんな舞台裏が見えて
先生方の苦労が目に浮かびました。
碧南と高浜は三州(三河の別名)と呼ばれ、三州瓦の産地で、
そのためこの辺りでは、大きな瓦工場が一杯あります。
屋根瓦では、鬼瓦は皆さん知ってみえると思いますが、
その形はいろいろあります。
でも、今回大浜てらまちのお寺を回って気がついたことですが、
そこには鬼瓦とは別に、屋根の守り神がいました。
写真を見るとわかると思いますが、
これは瓦で作った彫刻、芸術品ですね。
どれも個性的で、角兵衛獅子のように曲芸をしているようにも見えます。
そこで、一句。
<天高し屋根に見得切る守り神>
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