日々の思い
<h21.12.8> |
不毛地帯 |
木曜日の午後10時からフジテレビで放映されている、 山崎豊子の「不毛地帯」を楽しみに毎週見ています。 主人公壹岐正(唐沢寿明)の 背筋をぴーんと伸ばした姿勢の良さ(立ち姿)に、 凛々しさを感じています。 姿勢は人を美しく見せると共に、その人の生き方まで見せてくれます。 さすがエリート軍人です。 <あらすじ> 陸軍参謀本部の参謀壹岐正(いきただし)は、 終戦の命に応じない関東軍の説得のために中国大陸に渡り、 そのまま捕虜となりシベリヤの強制収容所で11年間抑留されます。 帰国後請われて総合商社に入りますが、 自衛隊の次期戦闘機の機種選定に絡んで 社内で頭角を表し、次第に会社の中枢となっていきます。 田辺聖子が「大望をもった人がいるとその人の周りが苦労をする」 ちょっと表現が違うと思いますが、このようなことを言っていました。 確かにそうですね(^^;)。 家族への迷惑、特に妻への迷惑は尋常ではありません。 これは「沈まぬ太陽」の恩地も同じです。 (二人とも大望というよりも強い信念、 いや立派すぎる夫と言った方がいいかな(*^_^*)?) 壹岐正は会社で働きそれが認められて出世するとともに、 ますます働くことになります。 そしていつしか働くことが生活の全てとなり、 いやゆる「仕事人間」となっていきます。 最初は国のためと思って商社で働いていた壹岐正も 次第に何のために働いているのか? 誰のために働いているのか?わからなくなってきます。 自分の会社の利益は他社の損になる、 そんな損得の世界に行き着きます。 これが果たして国のためになっているのか? そんな壹岐正の嘆息が聞こえて来るようです。 タイトルの<不毛地帯>を私ながらに考えると、 シベリヤという不毛地帯に11年も抑留された。 でも帰ってきてからの商社の仕事は、 シベリヤに劣らない不毛地帯のようであった。 そんな感じかな(^^;)? 夫壹岐正の帰りをじっと待っている妻、 子供を育て家庭を守る専業主婦、 これは昔の女性のありふれた風景でした。 彼女に自分の人生はあったのでしょうか? 待つだけの人生? 私はそこに虚しさを感じるのですが…………。 夫のため子供のためになっているから 自分の仕事は価値ある仕事であると 彼女は考えていたのでしょうか? 人のためになり、それが自分のためになるような仕事がいいですね。 人に喜んでもらえる仕事、自分を必要としてくれる仕事がある。 それがやりがいとなります。 定年後はボランティアでいいから、 それが人のためであり自分のためになる、 そんな仕事をしていきたいと思っています。 番組を見ている以上は二人が不倫をしているかどうかは 微妙(体の関係はなくても互いに心で惹かれあっているため)です。 彼は妻のことがあって行動を抑えていましたが、 妻が死んだことでフリーになるし、 小雪はもともと彼が好きで、 彼をあきらめるために結婚をするのですから、 この結婚も意味がなくなります。 果たして二人はどうなるか? たとえ死んでも、ここまで自分に尽くしてくれた妻のため 彼にはなんとか今まで通り、気持ちを抑えて 凛々しく生きてほしいと私は思いますが おそらくドラマはそんな方向には行かないでしょうね(*^_^*)。 |