日々の思い

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不毛地帯

 木曜日の午後10時からフジテレビで放映されている、
山崎豊子の「不毛地帯」を楽しみに毎週見ています。

 主人公壹岐正(唐沢寿明)の
背筋をぴーんと伸ばした姿勢の良さ(立ち姿)に、
凛々しさを感じています。
姿勢は人を美しく見せると共に、その人の生き方まで見せてくれます。
さすがエリート軍人です。

<あらすじ>
 陸軍参謀本部の参謀壹岐正(いきただし)は、
終戦の命に応じない関東軍の説得のために中国大陸に渡り、
そのまま捕虜となりシベリヤの強制収容所で11年間抑留されます。

 帰国後請われて総合商社に入りますが、
自衛隊の次期戦闘機の機種選定に絡んで
社内で頭角を表し、次第に会社の中枢となっていきます。

 田辺聖子が「大望をもった人がいるとその人の周りが苦労をする」
ちょっと表現が違うと思いますが、このようなことを言っていました。
確かにそうですね(^^;)。
家族への迷惑、特に妻への迷惑は尋常ではありません。
これは「沈まぬ太陽」の恩地も同じです。
(二人とも大望というよりも強い信念、
いや立派すぎる夫と言った方がいいかな(*^_^*)?)

 壹岐正は会社で働きそれが認められて出世するとともに、
ますます働くことになります。
そしていつしか働くことが生活の全てとなり、
いやゆる「仕事人間」となっていきます。

 最初は国のためと思って商社で働いていた壹岐正も
次第に何のために働いているのか?
誰のために働いているのか?わからなくなってきます。
自分の会社の利益は他社の損になる、
そんな損得の世界に行き着きます。
これが果たして国のためになっているのか?
そんな壹岐正の嘆息が聞こえて来るようです。

 タイトルの<不毛地帯>を私ながらに考えると、
シベリヤという不毛地帯に11年も抑留された。
でも帰ってきてからの商社の仕事は、
シベリヤに劣らない不毛地帯のようであった。
そんな感じかな(^^;)?

 夫壹岐正の帰りをじっと待っている妻、
子供を育て家庭を守る専業主婦、
これは昔の女性のありふれた風景でした。
彼女に自分の人生はあったのでしょうか?
待つだけの人生?
私はそこに虚しさを感じるのですが…………。
夫のため子供のためになっているから
自分の仕事は価値ある仕事であると
彼女は考えていたのでしょうか?

 人のためになり、それが自分のためになるような仕事がいいですね。
人に喜んでもらえる仕事、自分を必要としてくれる仕事がある。
それがやりがいとなります。

 定年後はボランティアでいいから、
それが人のためであり自分のためになる、
そんな仕事をしていきたいと思っています。

番組を見ている以上は二人が不倫をしているかどうかは
微妙(体の関係はなくても互いに心で惹かれあっているため)です。

 彼は妻のことがあって行動を抑えていましたが、
妻が死んだことでフリーになるし、
小雪はもともと彼が好きで、
彼をあきらめるために結婚をするのですから、
この結婚も意味がなくなります。
果たして二人はどうなるか?

 たとえ死んでも、ここまで自分に尽くしてくれた妻のため
彼にはなんとか今まで通り、気持ちを抑えて
凛々しく生きてほしいと私は思いますが
おそらくドラマはそんな方向には行かないでしょうね(*^_^*)。
 
 

 

 

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